令和4年第3回定例会(9月)委員長報告

ページ番号1010873  更新日 令和4年9月29日

本会議で報告された内容を掲載しています。

総務文教委員会 委員長 高橋 裕子(たかはし ゆうこ)

総務文教委員会委員長の髙橋裕子です。
 本定例会において付託を受けております議案4件について、審査結果の報告をいたします。

初めに、第38号議案「春日市議会議員及び春日市長の選挙における選挙運動の公費負担に関する条例の一部を改正する条例の制定について」であります。
 本案は、公職選挙法施行令の一部改正に伴い、これに準じて、選挙運動用自動車の使用及び選挙運動用ポスターの作成の公費負担に係る限度額を改定するものであります。
 審査の過程において、委員からは、公費負担に係る限度額の改定に至った経緯について質疑が出され、執行部からは、「今回の改定は、燃料費や原材料費の高騰などが理由である」との説明を受けました。
 採決の結果、全員賛成で原案のとおり可決すべきものと決定いたしました。

次に、第39号議案「春日市職員の育児休業等に関する条例の一部を改正する条例の制定について」であります。
 本案は、国家公務員に準じ、会計年度任用職員に係る育児休業の取得要件の緩和等に関し、所要の規定の整備を図るものであります。
 審査の過程において、委員からは、育児休業の取得率について質疑が出され、執行部からは、「本市の男性職員の育児休業取得率については、特定事業主行動計画において、50%以上を目標としているのに対し、令和3年度の実績は33.3%である」との説明を受けました。また、会計年度任用職員の育児休業の取得状況について質疑が出され、「令和3年度に取得したのは3名である」との説明を受けました。
 採決の結果、全員賛成で原案のとおり可決すべきものと決定いたしました。

次に、第42号議案「令和4年度春日市一般会計補正予算(第4号)について」であります。
 補正の主な内容は、公共施設等整備基金積立金 6億5,700万円の増額、財政調整基金積立金 1億700万円の増額、新型コロナウイルス予防接種費 7億8,366万3千円の増額、春日新50年プラン関連事業費の計上などであります。
 これにより、歳入歳出予算の総額は、20億4,833万8千円を増額し、387億6,318万1千円に補正するものであります。
 なお、春日新50年プランとは、春日市都市計画マスタープランの重点プロジェクトに長年の課題や懸案を関連付けて、事業の選択と集中を行い、ハード面の都市づくりを強力に推進しようとするもので、今回の補正予算に計上された関連事業は、「市民活動交流拠点施設の基本構想・土地利用計画策定業務」「立地適正化計画策定業務」「西鉄春日原駅周辺まちづくり構想策定業務」「光町大土居線都市計画決定図書作成等業務」「惣利地区公民館大規模改修工事設計監理業務」「まちづくり支援センター施設耐震等改修工事設計監理業務」などであります。
 また、新型コロナウイルス予防接種費については、厚生労働省から、オミクロン株に対応した新しいワクチンの追加接種を開始する方針が示されたのを受けて、ワクチン接種の事業期間が令和4年9月30日から、令和5年3月31日までに延長される見込みであることから、必要経費を増額補正するものであります。
 審査の過程において、委員からは、市民活動交流拠点施設の基本構想・土地利用計画策定業務について質疑が出され、「市中央部へ集約する公共施設としては、男女共同参画センターじょなさん、老人福祉センターナギの木苑、西出張所、いきいきルームなどを検討している」との説明を受けました。
 また、立地適正化計画の具体的な内容について質疑が出され、「立地適正化計画とは、都市計画を中心とした従来の土地利用の計画に加えて、居住機能や都市機能の誘導により、コンパクトシティ形成に向けた取り組みを推進するための計画である」「居住誘導区域や都市機能誘導区域といった区域の設定を行うとともに、それらを公共交通でどのように結ぶのか、アクセスをどうするのかといった方向性を示すもので、計画策定に伴い財政上の支援措置もある」などの説明を受けました。
 また、光町大土居線都市計画決定図書作成等業務について質疑が出され、「光町大土居線の都市計画決定変更を行う理由は、紅葉ヶ丘交差点から光町交差点までの区間を早期に整備するためである」「計画幅員20mで都市計画決定を行っているところだが、この幅員を縮小方向で見直すとともに、幅員の構成について見直すものである」などの説明を受けました。
 なお、西鉄春日原駅周辺まちづくり構想策定業務については、「駅周辺が本市の中心拠点として、より魅力ある空間となるよう、土地の高度利用や敷地後退によるオープンスペースの創出などについて構想を策定するものである」、惣利地区公民館大規模改修工事設計監理業務については、「公民館に隣接する惣利公園の都市計画変更を行い、公園側に公民館用地を広げることで、増築を伴う大規模改修工事を実施しようとするものである」との説明を受けております。
 また、委員から、総合スポーツセンター武道場及び卓球場の補修工事について質疑が出され、「今回の補修工事は、武道場及び卓球場の木製の床に劣化が見られたため、剥離等が生じる前に対応を行うものである」「木材は膨張と収縮を繰り返すため、定期的なメンテナンスが必要である」との説明を受けました。
 また、委員から、母子家庭等自立支援給付金について質疑が出され、「高等職業訓練促進給付金については、現在すでに9名が利用しているため、追加2名分を見込み予算を計上するものである」「自立支援教育訓練給付金については、支給上限額が20万円から40万円に引上げられたことへ対応するため、増額補正するものである」との説明を受けました。
 また、委員から、公園維持補修費の増額及び公園内の維持管理について質疑が出され、「今回の増額補正は、市内の公園に危険な状態の看板が数か所あったため、公園利用者の安全性の確保のため、改修を行おうとするものである」「ベンチや遊具など公園内の施設の維持管理については、市で行っている。なお、日常の清掃や除草などについては、市内全てではないが、地区の住民が結成した公園愛護会に対応して頂いているところである」との説明を受けました。
 また、委員から、児童・生徒用のタブレット端末の故障や破損について質疑が出され、「故意や重度の過失により破損した場合は、保護者に修繕料の負担を求めている」「故障や破損の件数としては、4月から7月までの実績で小学校が80件、中学校が37件である」との説明を受けました。
 また、委員から、平若(へいじゃく)遺跡史跡地の法面整備工事について質疑が出され、「現在設置している植生土のうは有効に機能しており、法面が崩壊するといった事態は起きていないが、雑草が道路へ越境すること、地元から景観上の懸念が寄せられていること、予防保全という観点から、法面整備工事を実施しようとするものである」「史跡地内の見通しの改善については、樹木の伐採を行い対応していきたい」との説明を受けました。
 採決の結果、全員賛成で原案のとおり可決すべきものと決定いたしました。

次に、第60号議案「令和4年度春日市一般会計補正予算(第5号)について」であります。
 補正の内容は、住民税非課税世帯等緊急支援給付金給付事業費 7億8,738万9千円の増額、新型コロナウイルス感染症生活困窮者自立支援金支給事業費 2,638万5千円の増額であります。
 これにより、歳入歳出予算の総額は、8億1,434万8千円を増額し、395億7,752万9千円に補正するものであります。
 審査の過程において、委員からは、住民税非課税世帯等緊急支援給付金について、「緊急に給付する必要があると考えるが、どのように給付するのか」との質疑が出され、執行部からは「住民税非課税世帯については、把握ができているため、迅速に給付することができる。家計急変世帯については、本人の申請が必要となるため、市報やウェブサイトのほか、関係機関の窓口にチラシを設置し周知に努める」との説明を受けました。
 採決の結果、全員賛成で原案のとおり可決すべきものと決定いたしました。

 以上で、総務文教委員会の審査結果の報告を終わります。

市民厚生委員会 委員長 飯田 浩昭(いいだ ひろあき)

市民厚生委員会委員長の飯田浩昭です。
 本定例会において付託を受けております議案13件について、市民厚生委員会の審査結果の報告をいたします。

初めに、第37号議案「人権擁護委員の候補者の推薦について」であります。
 本案は、人権擁護委員の任期満了に伴い、その後任委員の候補者として大久保聡(おおくぼ さとし)氏を推薦することについて、市議会の意見が求められたものであります。
 採決の結果、全員賛成により、原案に同意することにいたしております。

次に、第40号議案「春日市保育所設置条例の一部を改正する条例の制定について」であります。
 改正の内容は、春日市立春日原保育所を児童福祉法第56条の8第1項に規定する公私連携型保育所とするため、所要の規定の整備を図るものであります。
 審査の過程において、委員から「公私連携型保育所に移行することに伴う保護者のメリットは何か。」との質疑が出され、執行部から「指定管理者制度は2回の再指定を受けると公募になるが、公私連携型は継続して保育体制が維持できることである。」との説明を受けました。
 採決の結果、全員賛成により、原案を可決することにいたしております。

次に、第43号議案「令和4年度春日市国民健康保険事業特別会計補正予算(第2号)について」であります。
 歳入歳出それぞれ2億4,639万8千円を増額し、歳入歳出予算の総額を、101億1,953万8千円に補正するものであります。
 採決の結果、全員賛成により、原案を可決することにいたしております。

次に、第44号議案「令和4年度春日市後期高齢者医療事業特別会計補正予算(第1号)について」であります。
 歳入歳出それぞれ5,719万5千円を増額し、歳入歳出予算の総額を、16億2,010万1千円に補正するものであります。
 採決の結果、全員賛成により、原案を可決することにいたしております。

次に、第45号議案「令和4年度春日市介護保険事業特別会計補正予算(第1号)について」であります。
 歳入歳出それぞれ1億8,700万5千円を増額し、歳入歳出予算の総額を、78億847万5千円に補正するものであります。
 審査の過程において、委員から「介護給付費準備基金の積立状況はいかがか。」との質疑が出され、執行部から「令和3年度末で9億7千万円程度である。第8期介護保険事業計画では2億6千万円程度取り崩す予定であったが、取り崩さず積み増しを行っている。どこまで積み立てるものかといった基準はないが、将来の高齢化を見据えると現状程度の基金の積立が必要ではないかと考えている。」との説明を受けました。
 採決の結果、全員賛成により、原案を可決することにいたしております。

次に、第46号議案「令和4年度筑紫地区障害支援区分等審査会事業特別会計補正予算(第1号)について」であります。
 歳入歳出それぞれ29万4千円を増額し、歳入歳出予算の総額を、1,397万円に補正するものであります。
 採決の結果、全員賛成により、原案を可決することにいたしております。

次に、第49号議案「令和3年度春日市国民健康保険事業特別会計歳入歳出決算認定について」であります。
 令和3年度の歳入決算額は、103億9,955万8,433円であり、前年度と比べて4億3,527万8,366円、4.4%の増となっております。また、歳出決算額は、101億5,866万9,539円で、前年度と比べて4億2,046万7,770円、4.3%の増となっております。
 この結果、歳入歳出の差引額は、2億4,088万8,894円となっております。
 審査の過程において、委員から「特定健診を受診せず病院で受診している方はどの程度か。」との質疑が出され、執行部から「相当数いると考えられる。その方々の情報を得るために特定健診医療情報収集事業に力を入れている。」との説明を受けました。
 また、委員から「継続受診率があまり高いとは思えない。重症化予防の観点から、経年変化を捉えるため、継続受診は大切だと考えるがどうか。」との質疑が出され、執行部から「継続受診率は低いと認識しており、重症化予防の観点から力を入れるところと考える。」との説明を受けました。
 採決の結果、全員賛成により、原案を認定することにいたしております。

次に、第50号議案「令和3年度春日市後期高齢者医療事業特別会計歳入歳出決算認定について」であります。
 令和3年度の歳入決算額は、15億6,323万2,750円であり、前年度と比べて3,226万1,821円、2.1%の増となっております。また、歳出決算額は、14億9,065万2,293円で、前年度と比べて2,867万7,621円、2.0%の増となっております。
 この結果、歳入歳出の差引額は、7,258万457円となっております。
 採決の結果、全員賛成により、原案を認定することにいたしております。

次に、第51号議案「令和3年度春日市介護保険事業特別会計歳入歳出決算認定について」であります。
 令和3年度の歳入決算額は、73億5,418万2,618円であり、前年度と比べて3億8,985万2,415円、5.6%の増となっております。また、歳出決算額は、72億1,465万6,745円で、前年度と比べて3億9,973万2,907円、5.9%の増となっております。
 この結果、歳入歳出の差引額は1億3,952万5,873円となっております。
 審査の過程において、委員から「新型コロナの影響で通所系サービスを控えている方への対応は行っているのか。」との質疑が出され、執行部から「通所系サービスを控えている方を把握しており、必要に応じて通所サービスの案内を行っている。」との説明を受けました。
 また、委員から「居宅の方でも通所系サービスに近いようなメニューの助言なども行っているのか。」との質疑が出され、執行部から「訪問系リハビリを導入し、また、介護度の軽い方は自宅でできる体操等を案内している。」との説明を受けました。
 また、委員から「令和3年度に東地域包括支援センターが開設したが、北及び南地域包括支援センターからの利用者の引継ぎは順調に行われたのか。」との質疑が出され、執行部から「引継ぎは順調に行われた。」との説明を受けました。
 採決の結果、全員賛成により、原案を認定することにいたしております。

次に、第53号議案「工事請負契約の締結について((仮称)西スポーツ・レクリエーション広場整備工事)」であります。
 本案は、工事請負契約を締結するに当たり、地方自治法第96条第1項第5号及び議決に付すべき契約及び財産の取得又は処分に関する条例第2条の規定により、市議会の議決が求められたものであります。
 審査の過程において、委員から「低価格入札であるが問題はないのか、また、調査に当たってどこを評価したのか。」との質疑が出され、執行部から「調査基準価格は88.37%であり、契約者の入札率は85.82%である。調査基準価格を下回っているため低入札価格調査を行った。評価した項目は、資材を手持ちで持っていること、自前で施工するため安く済むことである。」との説明を受けました。
 また、委員から「ダンピング受注排除の実効性を高める観点から受注者の施工体制を重点的に監督していく必要性があると思うが、これは市が行うのか。」との質疑が出され、執行部から「発注元として、現場の確認や進捗の確認、どのような方が作業に携わっているかなどを注視し、間違いなく現場の指導管理をしていく。」との説明を受けました。
 採決の結果、全員賛成により、原案を同意することにいたしております。

次に、第55号議案「児童センターの指定管理者の指定について」であります。
 本案は、春日市光町コミュニティセンター、春日市毛勝児童センター及び春日市白水児童センターの指定管理者を指定するに当たり、市議会の議決が求められたものであります。
 審査の過程において、委員から「現場でのアンケート結果を書類審査に反映させているのか。」との質疑が出され、執行部から「反映させている。」との説明を受けました。
 また、委員から「評価していく中での課題はあったか。」との質疑が出され、執行部から「特に課題はなく、市が想定している以上の活動をしている。」との説明を受けました。
 また、委員会では、管内視察も実施しました。
 採決の結果、全員賛成により、原案を可決することにいたしております。

次に、第56号議案「放課後児童クラブの指定管理者の指定について」であります。
 本案は、放課後児童クラブ(全18施設)の指定管理者を指定するに当たり、市議会の議決が求められたものであります。
 審査の過程において、委員から「利用者アンケートの回答率はどの程度なのか。また、アンケートの中で悪い又はとても悪いと評価された内容は何か。」との質疑が出され、執行部から「回答率は、保護者向けが77%で、児童向けが73%である。また、自由意見欄に改善要求も見受けられた。それを踏まえて改善した事例がある。例えば、おやつの見直し、クラブ便りの充実、高学年研修の実施などである。」との説明を受けました。
 また、委員から「保護者会のないクラブの保護者とは連携が取れているのか。」との質疑が出され、執行部から「保護者会の有無に関わらず保護者との連携は必要であり、クラブ舎の現場やアンケート調査などで保護者との連携を図っている。」との説明を受けました。
 また、委員から「来年度に向けての支援員配置は十分なのか。」との質疑が出され、執行部から「補助員を含めた支援員は、令和2年度が128名、令和3年度が131名、令和4年度が137名である。そのうち、有資格者は、32名、47名、59名である。」との説明を受けました。
 また、委員から「発達に課題があり個別の配慮が必要な児童に対する加配支援員をクラブ単位から支援単位に変更した背景は何か。」との質疑が出され、執行部から「ひとりひとりに行き届く基準作りが必要であるとの提案を市民厚生委員会より受けており、発達支援室と協議を行ったが、ひとりひとりに行き届く基準作りは大変難しい。ただ、発達に課題があり個別の配慮が必要な児童が増えてきているので、指定管理者と協議の上、まずは支援単位に拡充していきたい。」との説明を受けました。
 また、委員から「加配支援員の資格は、厚労省の指針等には明確なものはないが、障がいの状況に応じて、適宜対応ができる支援員が必要であると思うが。」との質疑が出され、執行部から「明確な基準はないが、そういった視点に立った採用をしていく。」との説明を受けました。
 また、委員から「加配支援員は、児童虐待や特別な支援を必要とする子どもへの対応などが求められているが、指定管理候補者はどのように捉えているのか。」との質疑が出され、執行部から「虐待については、要保護児童対策地域協議会に放課後児童クラブのメンバーも参加してもらい、早期発見、早期対応ができるよう努めていきたいと考えている。」との説明を受けました。
 また、委員から「子どもの支援のためには、支援員の安定的で長期的な雇用が必要と思うがどうか。」との質疑が出され、執行部から「離職率は低いと捉えている。」との説明を受けました。
 また、委員から「危機管理体制について、令和2年度は、骨折や打撲などの事故報告が132件上がっているがどう考えるのか。また、第2期に向けて事故対応などの危機意識の醸成が必要であると思うがどう考えるのか。」との質疑が出され、執行部から「打撲やねんざなどの怪我はどうしても起きてしまう。ただ、その後の対応が大切であり、現指定管理者は適切に対応し、報告も受けている。また、新型コロナ感染拡大防止も事故防止の観点として捉え実施しているが、取り組みを強化していきたい。」との説明を受けました。
 また、委員会では、管内視察も実施しました。
 採決の結果、全員賛成により、原案を可決することにいたしております。

次に、第57号議案「老人福祉センターの指定管理者の指定について」であります。
 本案は、老人福祉センター(春日市老人福祉センター ナギの木苑)の指定管理者を指定するに当たり、市議会の議決が求められたものであります。
 審査の過程において、委員から「令和4年度の指定管理料が前年度と比べ約350万円増額になっているが、その要因は何か。」との質疑が出され、執行部から「ナギの木苑周辺の草刈りの費用及び人件費の増額が要因である。」との説明を受けました。
 採決の結果、全員賛成により、原案を可決することにいたしております。

 以上で、市民厚生委員会の審査結果の報告を終わります。

地域建設委員会 委員長 岩渕 穣(いわぶち ゆたか)

地域建設委員会委員長の岩渕 穣でございます。
 本定例会において付託を受けております議案5件について、地域建設委員会の審査結果の報告をいたします。

初めに、第41号議案「春日市高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に係る道路の構造に関する基準を定める条例の一部を改正する条例の制定について」であります。
 本案は、高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律の一部改正に伴い、所要の規定の整備を図るものであります。
 審査の過程において、委員から、国の法改正により、高齢者・障害者等の施設が追加されたことによる条例改正であるが、春日市に具体的な影響はあるのか、との質疑が出され、執行部から、法改正により高齢者・障害者等の施設が追加され、引用条項の異動はあったが、本条例は国の法令のうち、道路の構造に関する基準を定めたものであることから春日市に影響はない、との説明を受けました。
 採決の結果、全員賛成で原案のとおり可決すべきものと決定いたしました。

次に、第47号議案「令和4年度春日市下水道事業会計補正予算(第1号)について」であります。
 補正の主な内容は、国庫補助の内示額が減少したことに伴う事業費及び国庫補助金等の減額によるもの、また、令和3年度決算による減価償却費及び企業債の元利償還金等の確定によるものです。
 補正予定額及び補正後の額につきましては、収益的収入が、19万円を増額し、総額を23億3,759万4千円に補正するものであります。また、収益的支出は、146万7千円を増額し、総額を18億9,422万1千円に補正するものであります。
 次に、資本的収入については、1,402万1千円を減額し、総額を5億656万5千円に補正するものであります。また、資本的支出は、2,682万1千円を減額し、総額を15億4,020万2千円に補正するものであります。
 なお、資本的収入が資本的支出に対し不足する額10億3,363万7千円については、消費税及び地方消費税資本的収支調整額2,497万円、減債積立金4億6,898万3千円、損益勘定留保資金令和3年度分4億9,103万9千円及び令和4年度分4,864万5千円で補填されております。
 審査の過程において、委員から、国庫補助が950万円減額補正されているが、減額となった理由は何か、との質疑が出され、執行部から、明確な理由は把握していないが、全国で雨水対策等の補助要望が増えている状況である。このため、汚水に関する補助額が減少していると考えている。翌年度の事業費に影響するため、国・県に追加要望を働きかけていきたい、との説明を受けました。
 採決の結果、全員賛成で原案のとおり可決すべきものと決定いたしました。

次に、第52号議案「令和3年度春日市下水道事業会計収入支出決算認定について」であります。
 決算の概要は、まず、収益的収入が、前年度より3,390万5,269円、率にして1.45%増加し、23億6,831万2,071円となっております。消費税及び地方消費税の影響を除いた損益計算書の額で比較すると、前年度に比べ3,453万3,919円、率にして1.59%増加し、22億1,215万9,112円となっております。
 次に、収益的支出は、前年度より9,872万8,987円、率にして5.1%減少し、18億3,778万2,390円となっております。収益的収入と同様に損益計算書の額で比較すると、前年度に比べ5,184万2,282円、率にして2.89%減少し、17億4,317万5,819円となっております。その主な要因は、御笠川那珂川流域下水道維持管理負担金が減少したことなどによるものであります。
 次に、資本的収入は、前年度より6億1,958万3,961円、率にして123.7%増加し、11億2,045万1,159円となっております。その主な要因は、令和2年度と比較して、起債対象事業費の増加に伴う公共下水道債の増額によるものです。
 次に、資本的支出は、前年度より6億4,388万9,124円、率にして43.7%増加し、21億1,716万9,746円となっております。その主な要因は、令和2年度と比較して、公共下水道費の増額によるものであります。
 なお、資本的収入が資本的支出に対し不足する額9億9,671万8,587円については、消費税及び地方消費税資本的収支調整額6,154万6,388円、減債積立金3億8,260万7,092円、損益勘定留保資金令和2年度分4億6,053万1,823円及び令和3年度分9,203万3,284円で補填されております。
 また、令和3年度の主な事業につきましては、下水道施設長寿命化事業として、平成28年度に策定した「ストックマネジメント計画」に基づき、管路改築実施設計及び汚水と雨水の改築工事を行っております。
 また、小倉第3雨水貯留施設築造事業として、塚原台交差点周辺の大雨時の冠水対策及び小倉第1雨水幹線への雨水流出抑制のため、雨水貯留施設を整備したことなどについて説明を受けました。
 審査の過程において、委員から、下水道管の更新工事はどのような計画を立てているのか、との質疑が出され、執行部から、ストックマネジメント計画に基づき、原則は古い下水道管から更新するが、年数が経っていない下水道管でも不測の問題があった場合には優先的に工事を行う、との説明を受けました。
 採決の結果、全員賛成で原案のとおり認定すべきものと決定いたしました。

次に、第54号議案「財産の取得について」であります。
 本案は、春日市消防団北分団の消防ポンプ自動車を取得するに当たり、地方自治法第96条第1項第8号及び議会の議決に付すべき契約及び財産の取得又は処分に関する条例第3条の規定により市議会の議決を求められたものであります。
 審査の過程において、委員から、ポンプ自動車の買い換えはどのような計画で行っているのか、との質疑が出され、執行部から、部品の調達等に支障が出るため20年から22年で買い換える計画である、との説明を受けました。
 また、委員から、今後更新が必要なポンプ自動車は残り何台なのか、との質疑が出され、執行部から、東分団・西分団・本部分団の合計3台である、との説明を受けました。
 採決の結果、全員賛成で原案に同意すべきものと決定いたしました。

次に、第58号議案「自動車駐車場の指定管理者の指定について」であります。
 本案は、JR春日駅前駐車場の指定管理者を指定するに当たり、地方自治法第244条の2第6項の規定により市議会の議決を求められたものであります。
 審査の過程において、委員から、指定管理者が負担している費用はどのようなものがあるのか、との質疑が出され、執行部から、春日市への納付金のほか、管理費として機器のリース代、駐車場の管理費、工事・インフラ関係費用が主な支出項目になる、との説明を受けました。
 また、委員から、駐車場2台分の増設が提案されているがどの辺りに計画しているのか、との質疑が出され、執行部から、駐車場出口付近を計画している、との説明を受けました。
 採決の結果、全員賛成で原案のとおり可決すべきものと決定いたしました。

以上で、地域建設委員会の審査結果の報告を終わります。

決算審査特別委員会 委員長 野口 明美(のぐち あけみ)

決算審査特別委員会委員長の野口明美でございます。
 本定例会において付託を受けております、第48号議案「令和3年度春日市一般会計歳入歳出決算認定について」決算審査特別委員会の審査結果の報告をいたします。

まず、令和3年度決算の概要でありますが、歳入決算額 440億15万円に対し、歳出決算額 415億2,081万4千円であり、歳入歳出差引額は、24億7,933万6千円となっております。
 これから、令和4年度へ繰り越すべき財源2億3,937万7千円を差し引いた、実質収支は、22億3,995万9千円の黒字となっております。
 次に、歳入の決算額440億15万円は、前年度に対し、約73億2千万円の大幅な減収となっております。その主な要因は、地方交付税、繰越金及び地方消費税交付金などは増加しているものの、国庫支出金、市債、繰入金及び諸収入などが減少したことによるものであります。
 また、歳出の決算額 415億2,081万4千円は、前年度に対し、約76億6千万円の大幅な減となっております。
 これを目的別で見ると、総務費が、公共施設等整備基金積立金は増額となりましたが、特別定額給付金給付事業費、財政調整基金積立金などが大幅な減額となったことにより、前年度に対し 110億1,379万9千円の減額に、また、教育費が、小学校施設整備事業費、小学校管理費、春日南中学校施設整備事業費などの減額により、前年度に対し 13億9,390万9千円の減額に、また、民生費が、子育て世帯臨時特別給付金給付事業費、住民税非課税世帯等臨時特別給付金給付事業費などの増額により、前年度に対し 37億2,960万1千円の増額になっております。
 次に、財政指標についてでありますが、財政構造の弾力性を示す経常収支比率については、84.2%で、前年度に比べて3.0ポイント改善した形となっております。
 また、4つの健全化判断比率については、「実質赤字比率」及び「連結実質赤字比率」では赤字がなく、「将来負担比率」では将来負担額がそれに充てることができる財源等を下回っており、健全な状況です。また、「実質公債費比率」は、2.9%で、前年度に比べて0.5ポイント上昇しておりますが、これらの指標に基づく本市の財政運営は健全であると言えます。
 一方、基金の積立金現在高は 156億8,397万1千円と前年度に対し 19億6,389万9千円の増額に、地方債現在高は、272億8,620万8千円と、前年度に対し 4億6,385万9千円の減額になっております。

委員会では、主要な施策の成果、歳入歳出決算書等をもとに慎重に審査を行いました。
 審査の過程で議論となった主な事項は、次のとおりであります。

まず、決算全体では、「令和元年度の決算の際、令和2年度以降も財政状況の悪化が懸念されるとの見解であったが、自主財源である市税収入は令和2年度、3年度と、いずれも過去最高を記録し、経常収支比率は改善の方向に向かっている。このことから、本市の自主財源の基盤は、コロナ禍であっても安定した体制にあると考えてよいか」との質疑が出され、執行部から、「コロナ禍による景気の悪化で、本市の財政も厳しくなっていくものと当時は認識をしていたが、国の積極的な財政などの支援や、一部の事業者については業績が向上していることもあり、結果的に税収が増える形になっている。ただ、今後も見通しが立たないため、コロナが終息した後も慎重に見守っていく必要があると感じている」との回答を受けています。また、「コロナ禍における、自由度の高い交付金の全庁的な活用について検証はしているのか。地方創生臨時交付金の主な目的である感染拡大防止と市内業者の経済の活性化に対し、しっかり活用ができたと捉えていいか」との質疑が出され、執行部から、「今回、子育てに係る部分等を中心に進めていったが、今の時点で検証はできていない。将来的に何等かの形で効果が出てくるものと考えている。国から、活用結果を取りまとめ、今後ホームページ等で公開するよう指示もあっているため、検証を引き続き行っていきたい」との回答を受けています。

次に、各部の事業において、経営企画部関係では、かすがふるさと応援寄附金推進事業について、「自治体間競争が激しく、格差が拡大しているという報道もある。有益な情報を常にキャッチし、ふるさと納税の寄附金を増やす研究をしてはどうか。また、本市のまちづくりにさらに活かせるような、寄附金の使い道の研究はしているのか」との質疑が出され、執行部から、「人気の返礼品があるかないかで大きく左右されるような状況があるため、新規事業者の開拓や新規返礼品の開発を強化していく。また、現在、ふるさと納税は一般財源として取り扱っているが、今後の使い道については引き続き研究していきたい」との回答を受けています。

次に、総務部関係では、RPA活用事業について、「現在7業務にソフトウェアによるRPAの自動処理を使っているが、今後さらに広げていく考えはあるか。また、全庁的な業務の見直しを図るためのツールとしてRPAを使うという発想が大事と思うが、いかがか」との質疑が出され、執行部から、「RPAを令和元年度に導入して3年目だが、活用できる業務の伸び率については若干落ち着いてきている。定型業務が今後も発生すれば、RPAを活用できると考えている。また、RPAを単純に使うだけではなく、業務のプロセスの見直しなどは大切だと思うので、RPAを活用する事業を募集する際に併せて庁内に周知をしたい」との回答を受けています。

次に、市民部関係では、男女共同参画センター事業について、「令和3年度決算は令和2年度決算の半額以下になっているが、これはオンラインが増えたことによる減なのか。また、冊子等を作って配付をするなどの広報活動に関して、必要性は感じていないのか」との質疑が出され、執行部から、「令和2年度は委託をして事業を行っていたが、令和3年度は職員が企画をし、直接講師に依頼をする形に変えたため予算の削減ができた。広報については、どういう方法でするのが一番効率的かつ経済的で、また効果があるのか、日々試行錯誤しながら実施をしている。冊子等については、今後も検討、研究をしていきたい」との回答を受けています。

次に、健康推進部関係では、成年後見制度利用促進事業について、「令和3年度は市長の申立て件数が4件、親族の申立て件数が1件となっている。課題と捉えていることはあるか。また、相談窓口が出来たことの周知や、制度の理解の促進が非常に大事であるが、市民や地域に向けた周知はしっかり行ったのか」との質疑が出され、執行部から、「課題はかなり多くある。2親等以内の家族に成年後見の申立ての意志があるか、ないかの確認を文書で行っているが、家族と疎遠になっている方からの相談が多く、返答を得ることもなかなか難しいのが現状である。また、広報は市報やウェブサイトで行っているが、まだ十分できていないところもあるため、今後も引き続き行っていく」との回答を受けています。

次に、福祉支援部関係では、産後ケア事業について、「当初予算額に対し、決算額が約5割程度であった要因をどう考えているか。また、事業の周知はどのような形で行ったのか」との質疑が出され、執行部から、「登録件数は多いが、実質的に利用に至らなかったケースもあるかと思う。保険をかけるような形で、登録のみをされている方も多く、実際の必要性に応じて支援を行っている。また、周知については、母子手帳の交付時や乳児家庭全戸訪問事業での訪問の際に行い、必要な方には事前登録をしていただいている状況である。」との回答を受けています。また、「現在、産後ケア事業の対象は生後4ヶ月未満となっているが、今後、医師会等に何等かの形で期間を延ばしていただくよう進言をし、1年未満の方を対象にするという考えはないのか」との質疑が出され、執行部から「今のところ産後ケア事業の対象者は生後4ヶ月未満とし、それ以外の5ヶ月以上1年未満の子どもさんの支援については、産前産後サポート事業や乳児家庭全戸訪問事業等を活用しながらフォローをするという形で行っている」との回答を受けています。
 また、発達支援室事業費について、「直営の保育所に1人支援員を置き、他の公立保育所の人材育成を行うという当初の目的は十分に果たせたと考えているか。情報提供も含め、幼稚園への対応はどうか」との質疑が出され、執行部から、「公立保育所への研修支援については、保育士が他の保育所に行く際、公認心理士が同行して7回研修を行った。一定の効果はあったと考えている。また、コロナの関係で3箇所は訪問出来なかったが、発達支援室の事業に関しては啓発を行い、申し出があった6箇所の幼稚園、保育所には巡回相談支援を行った。今後、より一層啓発をし、今以上に活用していただく中で、保育士や幼稚園教諭の方々に、資質の向上に努めていただき、児童の適切な支援に貢献いただければと考えている」との回答を受けています。また、「令和3年度は、発達相談件数が前年度の2倍になったということだが、人員数や相談室の数は十分だったのか」との質疑が出され、執行部から、「運用も含め、試行錯誤する面はあったが、昨年度のマンパワーの体制で一定の相談対応はできている。ただし、発達相談に関しては増加しているため、状況を見ながら、マンパワーの体制等は検討する余地があるかと思う。相談室については、予約管理を十分行っているため、滞りなく運営できている」との回答を受けています。

次に、地域生活部関係では、公民館等施設整備事業について、「今後、公民館等の大規模改修時には、森林環境譲与税を活用し、国産の木材を使った木質化を行なう方向性を持っているか」との質疑が出され、執行部から、「森林環境譲与税の活用については、全庁的に希望等を取り、調整している。多くの市民が利用する公民館の大規模改修の際には、活用するよう毎年要望している」との回答を受けています。

次に、教育部関係では、学校図書館支援事業について、「委託する前と比べると、中学校における図書館の活用がよりなされ、十分効果が上がったということだが、そういった点で特筆すべきものは何かあるか」との質疑が出され、執行部から、「委託業者の統括責任者が毎月必ず全中学校を回り、その月の計画や実施した内容の報告書等を提出していただいている。また、特別支援学級へのアプローチについては、楽しみながら色々なコミュニケーションを取ることができる『ボードゲーム』を活用した事業展開等をしていただいている」との回答を受けています。
 また、コミュニティ・スクール事業について、「進捗状況評価結果を見ると、『地域行事や活動等への子どもの参加の保護者による促し』や『保護者の地域行事への参加促進』の項目におけるポイントが例年低いと感じる。保護者の関心を何か別の形で高めていくような考えはあるか」との質疑が出され、執行部から、「保護者へのアプローチの仕方としては、地道ではあるが、今までどおり、粛々と地域活動等への取り組みのバックアップを頑張っていきたい」との回答を受けています。
 また、「地域行事へ参加する子どもや保護者が固定化しているように思われる。広く参加してもらうことがコミュニティ・スクールの目指すところだと思うが、どうか」との質疑が出され、執行部から、「学校若しくは自治会で温度差が出てきているところも要因かと思う。原因を分析しながら活発に活動が行われているところの事例をピックアップし、それを他の学校・地域等に提供しながら進めていきたいと考えている」との回答を受けています。

また、都市整備部関係では、ため池防災減災事業について、「市が費用を負担し、ため池の点検を行っているが、仮に色んな被害が出て、修繕の必要性などが出てきた場合も市が行うのか」との質疑が出され、執行部から、「堤体が損壊した場合など、農業土木の復旧事業という形で、市が修繕を行うこともできるが、第一の責任者は地権者となる。そうならないために、今後、防災重点ため池の調査と工事を進めていく」との回答を受けています。また、「市民全体の安全性にも繋がっていくため、市と地権者の役割分担をしっかり明確にして進めていくべきと思うが、その方向性は持っているか」との質疑が出され、執行部から、「今後、ため池の在り方を検討する中で、地権者と協議を進めていきたい」との回答を受けています。

採決の結果、賛成多数により、原案を認定することに決定いたしております。

以上で、決算審査特別委員会の審査結果の報告を終わります。

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