DREAM33 フリースクール「ColorFul-HappyFull(カラフル・ハピフル)」代表 永野 マミ(ながの まみ)さん
ページ番号1013683 更新日 令和5年12月11日
生きる力を育む場所
さまざまな理由により学校に通えない児童・生徒に対し、社会性を学べる居場所を提供する永野さん。フリースクール「カラフル・ハピフル」では、勉強だけでなく物作りや畑仕事など、学年に関係なくさまざまなカリキュラムが実施されています。子どもたちや保護者から大きな信頼を得る永野さんの活動に対する思いや、今後の夢などを聞きました。
子どもの心のケアに努めたい
東日本大震災の時に岩手県で保育士をしていたのですが、被災した5歳児が言った「生まれてこなければよかった」という言葉にとても心を痛めたのが始まりです。私は転勤族で全国各地でいろんな子どもたちに出会ったのですが、同じように何かしら悩みや苦しみを抱えている子が多くて。
そんなある日、不登校で悩んでいる保護者から「家に来て話を聞いてあげてほしい」と相談がありました。自宅を訪問しその子と話したところ「フリースクールなら通う」と言われたのが開校したきっかけです。今では他の子たちの居場所になっているので、ここで救われる子がいるなら作ってよかったと思っています。
小学生の頃、スタジオジブリの映画「風の谷のナウシカ」の主人公ナウシカに憧れていましたね。動物や植物などの自然を愛して、強い意思と思いやりを兼ね備えている人。そういった人になりたいと思っていました。
県外から春日市に引っ越してきて何かできないかと知人に相談したところ、まちづくり支援センター・ぶどうの庭を紹介してもらいました。
現在は改修中のため別の場所で活動していますが、改修後はまたぶどうの庭に戻って活動したいと思っています。
子どもたちの成長を実感
「子どもたちの成長」。それに尽きますね。先日、宿泊体験で私たちの団体が夕べの集いの司会進行を任されました。子どもにさせてほしいと要望があり、それを子どもたちに伝えると「無理」、「どうしようかな」と悩む子がいる中、ある子が「僕がやります」と言ってくれました。やってみたい気持ちもあるけれど、できるか自信がない。決意するまでにかなり葛藤したようです。
実はこの子は、通い始めた当時はいつも部屋の隅っこにしゃがみ込み、いくら声を掛けても「できない、やらない、帰る」が口癖でした。徐々に通う時間は伸びていきましたが、何か取り組むときはお母さんの手助けが必要でした。少しずつ力を蓄えることさえできれば、自分でやり切れるようになる。そう信じて関わりました。そんな子が立派に司会進行をしている姿を見た時は、思わず涙が流れるほどうれしかったですね。
活動を継続するには経費が掛かります。先日、フリースクールの活動とあわせて行っている訪問カウンセリングの活動が、市社会福祉協議会の推薦により慈善団体のロータリークラブに認められ、補助金をいただきました。備品購入などに充てましたが、そうした費用を捻出し続けるのが目下の課題です。子どもたちがいつでも駆け込めるように、居場所を提供し続けることが重要だと感じています。
子どもたちが所属する学校には、ここに通った日数を出席日数としてカウントしてもらうために毎月報告書を提出しています。必要に応じて、担任の先生やスクールソーシャルワーカーとも連携を図っています。
ある小学校では、生徒の様子を見たいと、数カ月に1回校長先生が来られますよ。
失敗を失敗で終わらせない
失敗を失敗で終わらせないことが大事です。なぜこれができなかったのか、心が折れそうになったのかを分析していったら原因が見つかります。それを改善したら、次に挑戦する時は経験となって力に変わります。
頑張りたいことがあるなら、諦めずに頑張り続けることが大事かなと思います。
プロフィール
永野 マミ(ながの まみ)
令和3年6月から訪問カウンセリングを始め、令和4年4月にまちづくり支援センター・ぶどうの庭でフリースクールを開校。認定心理士、保育士、カウンセラーの資格を有している。
夢サポート
寄付事業(春日市社会福祉協議会)
市社会福祉協議会では、さまざまな社会問題の解決に向けて活動している団体を支援するため、一般寄付、香典返し、赤い羽根共同募金などの寄付や、福祉会員会費も受け付けています。
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