DREAM16 春日まちづくり支援センター・ぶどうの庭 理事長 長野 彰(ながの あきら)さん

ページ番号1007195  更新日 令和2年9月25日

活動の魅力は「出会い」と「創造性」

春日市内でまちづくり活動を始めたい人や地域のために何かしたい人の相談の場や憩いの場として、平成17年10 月に開所した「ぶどうの庭」。その3代目理事長である長野さんに、地域活動の魅力やぶどうの庭が行うさまざまなイベントに込められた思いを聞きました。

写真:インタビューを受けた長野さん

市民活動の魅力

活動を始めようと思ったきっかけは

福岡県職員として粕屋郡の農業改良普及センターに勤務していた時に、農家の後継者たちに、どんな品種を栽培したら良いかなどの栽培指導をしていました。中でも、特に力を入れていたのは、組織づくりの指導です。というのも、当時から農業の後継者は少なかったため、農業に興味を持ってもらい、村を活性化させることがまずは必要でしたからね。

当時、農家には地区単位、市町村単位で青年団があったため、その人たちと一緒に青空市場や他クラブとの交流などのイベントの企画運営に携わりました。この業務は、農家だけでなく、大学や企業、団体などと協力して進めていく必要があったため、自分もほとんど事務所にはおらず、常に現場に出向き、一緒に業務に取り組んでいました。

その時に、人間関係作りの大切さや信頼関係をどう築いていくのかなどを学びました。

多くの人と関わり、その人たちとつながりを作る楽しさを知ったことが、後の多くの活動に携わっていくきっかけになっています。 

長野さんにとっての市民活動とは

これまで、春日市少年の船、農業体験、春日市教育委員など、さまざまな活動に関わってきました。

市民活動の魅力は「出会い」と「創造性」ですね。活動を通して、喜びを分かち合い、苦しい時は支え合う仲間と、これまでたくさん出会いました。この出会いが、自分の人生を大きく変えてくれたと感じています。 

また、これまで出会った子どもたちや若者たちが作り出す感情豊かな歌や踊り、食、会話は、常に発想が新鮮で、いつも感動させられます。

活動に参加したおかげで、私も新しい発想や創造力が身に付いたように思います。

市民活動の拠点「ぶどうの庭」

ぶどうの庭の活動を教えてください

講座を実施したいという人に場所を提供し広報活動を手伝ったり、やりたいことが明確に決まっていない人には既存の団体を紹介したりしています。やりたいことがあるけれど進め方が分からない人には、まずは仲間集めの支援をすることもあります。相談内容によって対応はさまざまです。

春日市のために何かしたいという気持ちがあれば、個人、団体、NPO法人など形は問わないので、気軽に相談して欲しいですね。

いろいろなイベントも開催していますね

ぶどうの庭では、新しい提案ややりたいという気持ちに寄り添うことを大切にしています。

令和元年に好評だったぶどうFes(フェス)という祭りがあるのですが、令和2年はオンラインで開催しました。コロナ禍でも、工夫して、形を変えてできることはあります。

また、令和2年からぶどうの庭の一室を市民団体に貸し出す「シェアROOM(ルーム)」を始めました。ぶどうの庭のこれからを考えるメンバーで、市民活動を支える施設の先進地であるシェアオフィス「Mekuruto(メクルト)」(福岡県久留米市)を見学した際に、春日市にもこのような場所があったらとの思いで始めました。現在は、カフェやチャレンジショップが開店しており、前向きにみんな頑張っています。春日市にもこんな人材がいたのかと、感銘を受けています。 

写真:オンラインぶどうFesの様子
オンラインぶどうFes(フェス)の様子

次世代にたすきをつなぐ

これからの目標を教えてください

世代を問わず、春日市には素晴らしい人材がたくさんいます。しかし自ら手を挙げて活動に参加するにはハードルが高いと思うので、まずは活動している側が敷居を下げることが必要だと思います。入って来やすい環境をつくり、活動に多くの人たちを巻き込んでいくことが、まちづくりの一歩につながるのではないでしょうか。

また、これからのまちづくりに求められていることは「次世代にたすきをつなぐこと」です。

ぶどうの庭でも、以前と比べて若い世代が多く活動するようになり、これまでにない独創性あふれる活動の相談が増えてきました。既存の形にとらわれない新しい発想や創造力が形になる。相談者の思いを受け入れ、柔軟に対応するぶどうの庭だからこそできることだと思います。

どんどんいろんな人に関わってもらって、皆さんの交流の拠点として成長していきたいですね。

思いきり挑戦することが大事

夢に向かって頑張る皆さんにメッセージを

以前、ある人から「人生のテーマは仕事じゃないだろう」と言われたことがあります。その時から今に至るまで、自分の人生のテーマを探し続けています。

私は、元々1つの物事にしか取り組めない不器用なタイプでした。だからこそ、いろんな仕事が3つや4つ舞い込んできても、あえて断らないようにしていました。それが結果的に、今の自分の多様な活動につながっています。

多くの人と関わり一緒に活動することはすごく楽しい。だから、まずはなんでも引き受けてみることが大事だと思います。

失敗しても誰かが支えてくれると思うので、皆さんも思いきり挑戦してほしいです。

写真:冬の風物詩となったぶどうの庭での芝田山(しばたやま)部屋巡業
冬の風物詩となったぶどうの庭での芝田山(しばたやま)部屋巡業

プロフィール

昭和25年、春日市生まれ。福岡県庁を退職後、春日市少年の船の団長や自治会活動、春日市教育委員など、多くの活動を行っている。平成22年5月から、ぶどうの庭理事長。

夢サポート

春日まちづくり支援センター「ぶどうの庭」

春日市内で活動するNPOやボランティアなど、市民活動の交流や支援の拠点として、平成17年10月1日に開所。保育所だった建物を再利用し、開所以来、市民が自主的に運営しています。

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