DREAM9 ながとブルーエンジェルス 藪内 あゆみ(やぶうち あゆみ)さん
ページ番号1005363 更新日 令和2年3月24日
夢の舞台に向かって
日本中を興奮の渦に巻き込んだラグビーワールドカップ2019日本大会から半年。次はいよいよ東京オリンピックです。その正式種目の一つが7人制ラグビー。この競技の日本女子代表候補が、春日市出身の藪内あゆみさん。「ながとブルーエンジェルス」(山口県長門市)に所属しながら日本代表合宿に参加し、オリンピック出場を目指す彼女の夢は…。
やるならとことんの環境で
小学校6年生から、スポーツの適性を見出す県のタレント発掘事業に参加し、中学校2年生の時に「ラグビーに適性がある」と判断されました。当時は、小学校2年生から続けていたバスットボール(以後、バスケ)に熱中していて、すぐにラグビーを始めようとは思いませんでしたね。
高校進学を機に始めることも考えましたが、当時はラグビーをするといっても、高校のラグビー部で男子と一緒に練習し、週に1回女子のクラブチームで練習するという選択肢しかありませんでした。せっかくなら、女子チームで毎日みっちり取り組みたいと思っていたので、どうしてもその環境に納得できず、高校でもバスケを続けました。ですが、大学進学時に、やっぱりラグビーをやろうと思って、立正大学(埼玉県熊谷市)に進学し、ラグビーを始めました。
バスケをしていた高校の3年間は、膝の十字靭帯を断裂したり、足にボルトを入れたりと、怪我ばかりでした。むしろ、今は動けなくなるほどの大怪我はほとんどしません。自分の身を守るために、しっかりとトレーニングしているというのもあるとは思いますが、結構激しくプレーするタイプなので、狭い体育館よりも、広いグラウンドが向いていたのかもしれません(笑)。
弱気になったこともあった大学時代
ラグビーを始めたばかりの頃は、ルールも感覚も全く分からない状態でチームに入り、とにかく「やってみろ」という感じから始まったのですが、やはり、実戦の中でルールや感覚を身に付けていくことには苦戦しましたね。
また、バスケにも相手と接触する場面はありますが、ラグビーとは比べ物にならなくて。タックルに入られるという経験が今までなかったので、最初はすごく怖かったです。いかにタックルされずにプレーするかばかり考えていたので、横にしか動けず全く前に進まない、なんてこともありました。
試合でせっかくメンバーに選ばれても、強そうな外国人選手を見て「出たくない…」と思うこともありました。恐怖心を克服するというのが、第一の難関でしたね。
大学からラグビーを始めたこともあり、技術も経験値も足りなかったので、練習時間外にコーチをつかまえては自主練習に付き合ってもらったり、勉強会でビデオを見ながらルールを学んだりと努力を重ねて行く中で、恐怖心を克服することができました。
春日で築いた基礎
ミニバスケや中学校の部活動で、ひたすら走らされた苦い記憶があります(笑)。春日小学校や須玖小学校の校舎の周り、中学生になってからは、春日中学校の外周を走っていましたね。当時はきつかったですが、この時培った体力が、今の自分の苦労をいとわない献身的なプレースタイルに生きていると思います。
今でも、休みで春日市に帰省した際には、市内各地を走ることもあります。
また、ラグビーワールドカップ2019日本大会の盛り上がりのおかげでラグビーの認知度が上がったため、地元の友達などからも「次の東京オリンピック頑張ってね」と連絡が来たりします。今までは、アメリカンフットボールとラグビーが混同されることが多かったので、ラグビーを認知してもらえることも、応援してもらえることもどちらもうれしいですね。
世界に通用する選手に
ラグビーワールドカップがあっていた時は、東京オリンピックの代表合宿に参加していたので、実はほとんど長門市にいなかったんです。盛り上がりを直接感じることができず残念でした。多いときは、合宿が立て込み、2週間休みがないなんてこともありますね。ですので、長期で家を空けるときには、余っている食材をチームメイトにあげたり、しっかりと部屋や水回りを掃除したりして出なければならないので、結構大変です。
また、代表合宿では、とにかく走ります。女子代表は「世界のどの国よりも一番走って走り勝つ」という目標を掲げているので、練習中は走るテンポを上げたり、走り込んだりする練習が多いです。練習中は、走行距離や、目標スピードを超えた回数、ステップを切れた回数などの細かい数値が出るGPSを背中に付け走ります。毎回練習が終わるとその数値をみんなで見て反省会を行いますね。それくらい、走ることに重点を置いた練習が多いです。
世界に通用する選手になりたいです。私の低い身長は、ある意味ハンディキャップになるとは思いますが、この身長ならではのプレーで世界に通用するところをみせたいです。ラグビーワールドカップ2019日本大会で、小柄ながらも活躍した南アフリカ代表のデクラーク選手を見て、自分にもできると勇気が湧きました。ですので、自分も皆さんに勇気を与えられるような選手になりたいと思います。また、私の強みは、ハードワークとバスケで身に付けたステップだと思っています。今後は、やみくもに走るのではなく、頭を賢く使いながら、休むところと走り負けないところのメリハリを意識して強化していきたいです。
自分が決めた夢は、納得するまで追いかけてほしいと思います。
私も、バスケをやり切ったと納得する前にラグビーを始めていたら、中途半端な気持ちになり、身が入らなかったと思います。叶う、叶わないは関係なく、努力して無駄なことは一つもないと思いますので、最後まで悔いなく追い続けてほしいです。
プロフィール
平成8年生まれ、春日市出身。155㎝と小柄ながら、フォワードからバックスまでこなすユーティリ
ティ(万能)選手として活躍。東京五輪の日本代表候補にも選出。
夢サポート 春日リリーズ
ラグビーワールドカップ2019日本大会期間中、ラグビー熱が高まる中、誕生。
九州で初めて結成された、小・中学生が対象の女子ラグビーチームです。体験もできますので、ラグビーに興味がある人は、気軽に連絡してください。
問い合わせ先
春日リトルラガーズクラブ事務局 西村(にしむら)
電話:090(3410)2683
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