DREAM4 日本相撲協会広報部長 芝田山(しばたやま)親方(元横綱大乃国)

ページ番号1004604  更新日 令和2年1月14日

DREAM4 夢とは叶わないもの 日本相撲協会広報部長 芝田山(しばたやま)親方(元横綱大乃国)

大相撲九州場所中は、春日市須玖北地区にある「春日まちづくり支援センターぶどうの庭」に宿舎を構える芝田山部屋。親方は通算426勝を誇る元横綱大乃国(おおのくに)で、現在は日本相撲協会の広報部長も務めています。そんな芝田山親方に、幼いころから今までの「夢」の考え方について話を伺いました。「夢とは叶わないもの」と話すその心は…。

写真:夢を語る芝田山(しばたやま)親方

小さいころの夢は何でしたか

大きなハムにかじりつくことが夢でした。当時はハムが高級品で、いつも魚肉ソーセージを食べていました(笑)。

小さい頃から体が大きくて「お相撲さん」とからかわれていたから、絶対に相撲取りにはなりたくなかった。でも、中学3年生の夏に大相撲の巡業が北海道に来て、縁があり、15歳ながらに考えての決断として、角界入りをしました。

部屋入後は、毎日が戦い。その日、その瞬間にすべきことを必死に、完璧に実行することだけを考えていました。

相撲部屋は、一つ屋根の下でみんなが寝食を共にします。稽古だけでなく、掃除、洗濯、食事の用意、雑用すべてが仕事です。現在とは違って厳しい日々でしたから、絶対にミスをしないために、一度教わったことを完璧に身に付けることを意識していました。洗濯物がどうやったら早く乾くか、シワが伸びるか、たたみ方がそろっているか。一つ一つの所作、作法を当たり前にすることだけを考えていましたね。

横綱になることは夢ではなかったのでしょうか

横綱になることは、夢のまた夢ですし、そんなことを考える余裕もなかったです。

江戸時代から数えて、横綱は72人。総理大臣になった人がこの100年で98代62人と考えると、狭き門です。幕内にすらなれない人が多い厳しい世界だからこそ、夢を追いかけるのではなく、一日一日をどう過ごし、忘れていることがないかと常に考えていたと思います。

与えられた仕事をきちんとやる。間違えたらきちんと謝る。怒られたら、反省する。その上で向上心を持って努力を積み重ね、あらゆることに向き合っていました。

春日市での思い出はありますか

宿舎にぶどうの木があるのですが、一本の木から左右に枝が伸びて大きな傘となっているんです。根元を見ると頼りないけれど、枝を伸ばすことであれだけの存在感を出している、あの姿が好きです。

一人の力士ができることは限られているけれども、相撲部屋という一つの集団で取り組むことで、社会に貢献していけると思います。私たちもあのぶどうの木のような存在にならなければ、とぶどうの庭に行くといつも感じさせられます。

写真:ぶどうの庭にあるぶどうの木

親方にとっての夢とは何ですか

私は、夢はなかなか実現するものではないと思うんです。夢は大きく、未知です。まずは目標を立てること。目標に向かって一段一段登っていくことにより、目標は達成できる。そして達成したら、夢に向かう次の目標を立てる。だから夢は常に持ち続けるものだと思います。

私も夢に向かって目標を立て、前進し続けています。家族、仲間、ファン、それ以外にもたくさんの人々に、少しでも幸せと希望を与えることが私の使命です。今の私があるのは、皆さんのおかげなので、これからは少しずつお返しをしたいです。でも、全ての人に幸せや希望を与えることは叶わないでしょう。だから夢なんです。

春日市の皆さんへメッセージをお願いします

春日市の皆さんには、多くの協力をしていただいています。私たちもできる限りのことは協力させていただきたいと思っています。「春日市に芝田山部屋がある」と一人でも多くの人に知ってもらって、応援してもらうことが力になります。

夢サポートアイテム

春日市内で活動するNPOやボランティアなど、市民活動の交流や支援の拠点。

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