DREAM19 フィギュアスケーター 下川 誠也(しもかわ せいや)さん

ページ番号1007767  更新日 令和2年12月24日

自分を表現できる場所

2019年10月に東京都で開催された第23回全日本フィギュアスケートノービス選手権大会(※1)のアイスダンス種目で全国第2位に輝いた下川さん。令和2年11月3日に行われた春日市表彰式では、市民スポーツ賞を受賞しました。家族の影響でフィギュアスケートを始め、学校生活と両立しながら練習に励む日々。パートナーと息の合った演技で見る人を魅了するアイスダンスの魅力や、今後の目標について聞きました。

写真:学校での下川誠也さん

息を合わせた演技が魅力

フィギュアスケートはいつ始めたのですか

フィギュアスケートの選手だった叔父の影響で、小学校2年生からスケート競技を始めました。インターハイ優勝経験もある叔父からは、とても熱心に指導してもらいました。

同時にクラブにも所属し練習に励んでいます。始めはシングルスケーティングをしていましたが、アイスダンスのオリンピック出場経験があるコーチに勧められて、アイスダンスを始めたのが小学校6年生の頃です。

アイスダンスの魅力は

アイスダンスはよく「氷上の社交ダンス」と形容されます。男女が離れて演技してはいけないなどのルールがあり、細やかで正確なステップが求められます。片方がミスをするとつられることもあり、演技中は声を掛け合ったり、手を握る合図でタイミングを計ったりして、お互いの息を合わせています。1つの演技を完成させるのに半年はかかりますが、1人でリンクの上に立つシングルより、アイスダンスの方が心強く感じますね。

また、シングルにはないダイナミックな技も見どころです。男子が軸になって氷すれすれで女子を回すローテーショナルリフトは、遠心力がかかるので手が離れると危険ですが、技が決まったときは歓声が沸き起こり、気持ちいいですね。

写真:息の合った技「ローテーショナルリフト」
息の合った技「ローテーショナルリフト」
練習は大変ではないですか

普段は学校が終わったらそのまま練習に行っています。また、スケートの練習の後に社交ダンスのレッスンを受けることもあります。大会前になると、2人で演技する分のスペースを確保する必要があるので、朝4時から2人でスケートリンクを貸し切って練習したことも何度もあります。練習時間や場所の確保は結構大変ですね。

でも、練習は楽しいです。僕は今15歳ですが、スケートはちょうど僕くらいの年齢からいきなり上達することも多いスポーツなんです。小さい頃は体重が軽くて回りやすいのですが、筋力がつくと回転時間が長くなったり、スピードが出たりします。僕はちょうどその変化を日々感じているところで、練習していて楽しいです。

うれしさと悔しさ、そして周りへの感謝

全国で2位を取ったときのことを教えてください

「メリーポピンズリターンズ」というミュージカル曲で演技しました。この曲は祖母のお気に入りでもあり、曲の世界観を感じ取るため、実際に映画を見に行きました。表現力を出すため、練習のときから顔を上げて客席を見ることを意識するなど、2人で話し合って工夫しました。パートナーの桑原さんは学年が1つ上ですが、アイスダンスを始めた当初からペアを組んでいるので、今では何でも言い合える仲です。

結果は2位でしたが、1位との点数差が0.31だったので、うれしさよりも悔しい気持ちの方が大きかったです。1度エッジがつまずいたくらいの差なので。でも、表現力や音楽に合わせた演技は評価されたのと、何より、これまでのどの練習のときよりもスケートを楽しめたことには2人ともとても満足しています。

写真:パートナーの桑原結衣(くわはら ゆい)さんと全国2位に輝く。
パートナーの桑原結衣(くわはら ゆい)さんと全国2位に輝く。
学校生活との両立は大変ではないですか

春日南中学校は、生徒がみんな明るく元気で楽しい学校です。大会が近くなると、学校を休んだり早退したりしなければならないときがあります。そういうときは友人が配布物を家まで届けてくれたり、参加できなかった授業のノートを見せてくれたりするので、とてもありがたいです。

前回の大会の時も、実は学校では合唱コンクールがあったんです。僕も大会がなければそちらに出たかったのですが、ちょうど重なってしまって。そんなとき、クラスのみんなが寄せ書きで応援をしてくれて、とても勇気をもらいました。「お互い頑張ろう」と言って応援し合いました。

挑戦を繰り返し、成長したい

今後の目標は

受験生なので、まずは受験勉強を頑張ります。今は親に練習の送り迎えをしてもらっていますが、クラブに近い高校に進学し、自分の足で練習に行ける環境になればいいなと思っています。

そして、高校生になったら、シングルとアイスダンスどちらも両立しつつ、全日本ジュニア選手権大会(※2)に挑戦したいです。また、将来的にはもっと上の全日本選手権大会のような大きな大会にも出てみたいです。

下川さんにとってフィギュアスケートとは

「自分を表現できる場所」です。フィギュアはストーリーや感情を表現する競技なので。曲の雰囲気、映画の世界観など、どのように自分の表現で伝えるかいつも考えています。

また、フィギュアの楽しさも自分の演技で伝わればいいなと思っています。特に男子スケーターの人口が少ないので、もっとたくさんの人がフィギュアに興味を持ってくれたらうれしいです。

 

※1 9歳以上16歳以下(女子は14歳以下)で、男女のどちらかがブロンズ以上の資格を取得している選手による大会。

※2 シングルは13~19歳、アイスダンスは13~22歳の選手による大会。

プロフィール

春日南中学校3年生。パピオクラブ所属。好きな漫画は「進撃の巨人」。身長170センチ。

写真:リンクの前に立つ下川さん

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