DREAM31 落語家 三遊亭 花金(さんゆうてい はなきん)さん
ページ番号1010643 更新日 令和4年8月8日
春日市と落語を結ぶ架け橋に
令和2年に二ツ目(※)に昇進した落語家の三遊亭 花金さん。お客さんとのコミュニケーションを大事にし、次回披露する噺(はなし)をSNS(会員制交流サイト)の投票で決めるなど、面白い取り組みを行っています。
落語家になったきっかけや、花金さんが感じる春日市の魅力などを聞きました。
※ 落語家の階級。寄席の番組(プログラム)で2番目に高座へ上がるので「二ツ目」と呼ばれる。(公益社団法人落語芸術協会ウェブサイトより抜粋)
同じネタを誰よりも面白く話せた子ども時代
全く考えていなかったですね。実は、幼少期はおとなしい方でした。インドア派で、本や映画が好きだったんです。一時期は小説家になりたいと思ったこともありました。
両親が車の中でよく落語を聞いていたので、落語は身近なものでした。
大学入学時に「子どもの頃から聞いていたし、落語でもやってみようかな」という軽い気持ちで落語研究会に入ったんですが、そこで、舞台に立って人前で話す楽しさを知りましたね。いよいよ就職を考える時期になった時に、落語の稽古や噺を覚えるのは苦ではないという思いから、落語家になろうと決心しました。
また子どもの頃から友人が多く、自分の話を披露することを楽しんでいました。実は誰よりも同じネタを面白く話せるという自信がありました(笑)。子どもの頃の体験も今につながっている気がします。
まね事から継承へ
基本的には落語会をいろいろ回ったり、寄席の出番をいただいたりしています。
最近の活動としては、同じ時期に二ツ目に昇進したメンバーで結成したユニットで落語会を開催するなど、定期的な活動をしています。
プロとアマチュアの違いですね。
アマチュアの時は世の中に出ている落語の音源から噺を覚えて、噺家のまね事をしている状況でした。
それに対してプロの落語家は「噺を伝えて継承していく」ということを大事にしています。「1.稽古をつけていただく、2.覚える、3.稽古をつけてくれた人に見てもらう、4.許可をいただく」という一連の過程を通して、初めて人前で落語を披露することができるようになるのです。
これがプロとアマチュアの違いだと思います。
とにかくプロでやっているからには、好き勝手にできるわけではありません。「この噺をやりたい」と思っても、次回の落語会でやれるわけではないのです。
先ほど言ったような流れを踏まえると、準備に早くても数カ月、時には半年かかることもあります。
自分の手持ちのネタが限られている中で、今ここでお客さまの前で披露するネタはどうするのか考えていかないといけないのは、落語家ならではの悩みだと思います。
なので私は、いろいろな人に習いに行ってネタ数を増やしていく作業を続けています。最近はそういう作業も楽しくなってきました。
各地を飛び回る落語家になりたい
その日その場で、お客さんの雰囲気に合わせた噺を出せるような落語家ですね。
また落語家としていろいろな場所に行きたいです。以前は、ヘリコプターでしか行けない離島に行ったこともあります。いろいろなところからオファーをいただいて、各地を飛び回るような落語家になりたいです。
人との距離がちょうどいい
上京して春日市を離れたからこそ、魅力を感じます。春日市は「人との距離がちょうどいいまち」。「街並みにゆとりがある住みやすいベッドタウン」であり、「公園が多いまち」だなと思います。
夢に真剣になる
今回の公演をきっかけに、今まで落語になじみがなかった人にも楽しんでいただき、落語ファンが増えればいいなと思っています。私自身、春日市と落語を結ぶ架け橋になれるよう、一生懸命努めさせていただきます。
落語家はのんきそう。入門前はそう考えていました。でも実際は逆で、芸人はみんな覚悟を持って高座に上がります。「腹をくくる」からこそプロなんです。偉そうなことは言えませんが、夢に真剣になるって楽しいと思いますよ。
プロフィール
三遊亭 花金(さんゆうてい はなきん)
須玖小学校、春日中学校出身。「花金」の由来は、ビジネスパーソンにとって楽しい時間を連想させる明るいイメージがある一方で、落語会では「花金」がないため、そのギャップが面白いと命名。
公演案内
ふれあい文化センター(福岡県春日市大谷6-24)
令和4年8月20日(土曜日)、サンホールにて凱旋公演。詳しくは公益社団法人落語芸術協会ウェブサイトで確認してください。
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