DREAM27 航空会社代表取締役社長 白水 政治(しろうず まさはる)さん

ページ番号1009632  更新日 令和4年1月31日

感動のあるエアラインへ

新型コロナウイルス感染拡大の中で航空会社のトップに就任した白水さん。空の仕事に就いて40年。史上最大の危機ともいえる航空業界ですが、社員と一丸となり、ポジティブなパワーで乗り切ろうとしています。困難に立ち向かう勇気、諦めない心、そしてお客様に感動を届けたいというサービス精神。誰もが下を向きそうになる今だからこそ、夢に向かって進む力について聞きました。

写真:白水さん

空に憧れを抱いた少年時代

春日市での思い出は

子どもの頃は、牛頸川で魚やザリガニを釣ったり、いかだを浮かべたりして遊んでいました。婿押し祭りも毎年見ていました。祭りに参加したこともあります。

自宅から春日東小学校まで片道1km程度でしたが、友達と遊びながら通学していたので、1時間くらいかかっていましたね。石を投げたり、蹴って電柱に当てる遊びをしたり。今の時代だったら怒られますよね(笑)。

当時はまだ米軍基地があり、金網越しによくのぞいていました。向こうは芝生つきの一軒家。こちらは田んぼにあぜ道。アメリカってすごい国だなと思っていました。また、板付空港(現:福岡空港)からすごい勢いで離着陸するヘリコプターも見えました。

写真:稚児祭りに参加
春日神社の稚児祭りに参加(右)
航空業界を選んだ理由は

空を飛ぶ乗り物に夢を抱いていました。そういえば、子どもの頃の夢は「スーパーマン」になること。風呂敷を首に巻いて実際に飛んでみて、見事に落下したこともあります(笑)。

航空業界で皆さんが一般的に思い描く職種といえば、パイロットや客室乗務員、地上スタッフなどでしょうが、私はほぼ営業畑でした。企業と法人契約を結んでもらう交渉をしたり、旅行会社でツアーを企画販売してもらったりしていました。

会社員時代のエピソードがあれば

名古屋に勤務していた時に、座席を定員よりも多く売りすぎてしまったことがありました。気が付いた時には、沖縄行の便が3,000席も超過していたんです。慌ててお客様一人一人に頼み込み、東京発の沖縄便になんとか変更してもらいました。その方々を東京までお見送りとお出迎えに行き、どうにか乗り切ったことを覚えています。

苦しみを乗り越えた先に

これまでも大変な時期がありましたね

9・11の同時多発テロのときは、国際線からお客様が消えました。ちょうど国際販売部長だったのですが、社員が皆一様にしょげていました。元気を出すために「徒歩通勤をしよう」と部下を誘い、皆で続けているうちに、それぞれの顔に明るさが戻ったのを感じました。約10㎞2時間を一緒に歩くと元気が出るし、会話もはずんで前向きになれました。

その後、福岡勤務時代にも部下を誘って、春日から天神まで徒歩通勤を行ったこともあります。その話を知人にしたところ、君にぴったりの大会があると紹介されたのが、「行橋~別府100キロウォーク」という大会です。初めて100㎞歩いたときは、足が棒になり、二度とこんな大会には出ないと誓いました。しかし、3日も経てば足は元通りです。また挑戦しようという気持ちになり、これまで社員を誘って10回参加しました。

歩くことから得られるものは

苦しくても一歩一歩歩けば、絶対にゴールにたどり着くということです。

ある女性社員は、最初に100キロウォークに参加したときは途中でリタイアしたのです。しかし、2度目は100㎞を完歩しました。彼女は、その数年後にお子さんを亡くしたそうです。けれど、自分はあの時100㎞を自分の力で完歩したのだから、この辛さを乗り越えて人生を踏み出さねばと思ったと話してくれました。

写真:100kmウォーク参加時
2018年に通算1,000kmを踏破

お客様へ感動を与える

スターフライヤーは魅力的な企画が多いですね

「Starlight Flight」(スターライト フライト)といって、プラネタリウムを機内に投影した飛行を実施しました。これは入社4年目の社員の企画です。また、機内にペット同伴で搭乗できるサービス「FLY WITH PET!」(フライ ウィズ ペット)も国内で初めて実施しました。

弊社は飛行機を11機しか所有していません。機材数でも売り上げでも世界一になることはできません。ただ、お客様を感動させ、喜んでいただくことに関しては、世界一になれるのではないかと頑張っています。

夢は、ハワイ便を就航させること。あの黒い機体がワイキキビーチの上空を飛んでいる姿を想像するとワクワクします。

写真:スターライトフライト
世界初のプラネタリウム上映フライト
コロナ禍で航空業界は苦境に立たされています

終わりが見えないという点で、これまでで最大の危機といえます。しかし、私はあまり悲観的には考えたくはありません。絶対に大丈夫と信じていれば、必ず道は開けると信じています。

これからも、社員がいつもいきいきと明るく夢を持って働ける会社にすることが私の仕事です。

夢に向かって頑張る皆さんにメッセージを

大切なことは心の持ちようだと思います。書家である相田みつをさんの言葉に「しあわせはいつもじぶんのこころがきめる」とあります。人間はついネガティブに考えてしまうものですが、前向きな気持ちを持ち続けることが大切なのではないでしょうか。自分の心の向いている方向にしか、人生は行かないと思います。自分にもそう言い聞かせながら頑張っています。

プロフィール

白水 政治(しろうず まさはる)

春日東小学校、春日東中学校出身。全日本空輸株式会社入社後、ANAセールス株式会社代表取締役、ANAスカイビルサービス株式会社代表取締役社長、同取締役会長を経て、令和2年6月株式会社スターフライヤー代表取締役社長就任。

夢サポート

春日の婿押し

毎年成人の日の前夜に行われており、前年中に結ばれた新郎新婦を祝福する行事。山場である「樽せり」は勇壮に繰り広げられ、奪い取った樽の一片を神前に供え、五穀豊穣と開運を祈願します。

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