第8回 郷土史研究会(きょうどしけんきゅうかい)
ページ番号1011396 更新日 令和5年1月5日
第8回目は、春日の歴史について調査をしている「郷土史研究会」を紹介します。「郷土史研究会」の代表を務めている、寺崎 直利(てらさき なおとし)さんに話を聞きました。
紹介
- 発足:昭和45年ごろ
- 代表者:寺崎 直利(てらさき なおとし)
- 活動場所:奴国の丘歴史資料館(福岡県春日市岡本3-57)
- 連絡先(1):harry1@csf.ne.jp
- 連絡先(2):春日市文化財課 電話:092-501-1144
発足のきっかけは
昭和45年ごろ、まだ春日市は「市」ではなく、町が大きく発展している時代でした。しかし役所には社会教育や文化財について扱っている部署がなく、このままでは春日の歴史がなくなってしまうのではないかという危機感を持ち始めました。そこで春日の歴史について知るために、当時の中央公民館の館長と有志がこの会を立ち上げ、歴史について調査し考えるようになりました。
どんな活動をしていますか
毎月第4日曜日の午前10時から奴国の丘歴史資料館で活動をしており、 古事記を輪読したり、各会員が講師となって話をしたりします。また、過去には民俗調査をしたり、地名の歴史といったような、行政が不十分な部分の調査を私たちが請負って調査したりしています。
民俗調査や石造物調査では春日市の援助を受けて本を出版しました。原稿や資料の作成は自分たちで全て行ったので大変でした。それ以外にも春日市史の民俗編についても作成に携わっています。
活動する中で大変だったこと、嬉しかったこと
歴史を知るための民俗調査では、昔を知っている人からどれだけ話を聞けるかが重要です。しかし同じことを3人に聞いてもそれぞれ記憶が異なっており、3通りの答えが返ってくることがあります。これは、当時の事実に加えてその人の知識や後から知った別の事実などが記憶に加わって、人によってニュアンスが違っているからであり、本当に起きたことを調べることが大変です。文献から調べることは基本ですが、文献だけでは不十分です。村の伝統などは意外と記録に残っておらず、当時を知っている人から話を聞くほうが良いこともあります。話を聞く方との信頼関係も重要ですね。
また、新しい事実を見つけたときは嬉しいですね。「こんなに古いものがあるのか」という喜びがあります。例えば、須玖地区や小倉地区である家の江戸時代のお墓を見つけたのですが、男性と女性のお墓の大きさが同じだったんです。実際に目で見ることで、当時の男女の身分について考える機会となりました。文献に残っていないことが分かると嬉しいです。
活動に対する思い
春日市の貴重な歴史が残っていかないのではないかという危機感を感じています。春日市で有名な歴史といえば奴国の丘歴史資料館にも展示されている弥生時代中心ですが、その時代以降も人々が生活して今に至っているため、歴史全体について知ってほしいと思っています。例えば、明治時代の春日市全体でも約2000人しか人口がいなかったのにどうして今はここまで人口が増えたのか、昔はため池が多かったのに今はなぜ少なくなっているのかなど、分かると楽しいですよ。歴史はいらなくなったら捨てられてしまいますが、その中には大切なものがあります。それらを残しもっと春日について知ってもらいたいです。
今後の目標を教えてください
自治体が地域にある文化財をどのように保存活用するかについて、文化財保存活用地域計画というものが作られようとしてます。この計画による文化財の選定のため、奴国の丘歴史資料館名誉館長武末 純一(たけすえ じゅんいち)さんを中心に「たけすえ会」が結成されました。私たちもこの会に参加して、文化財課や他の団体と協力して、市民の目から見る春日市の歴史遺産の調査を進めたいと思っています。
皆さんへ一言
一緒に歴史について学びませんか。知って理解すると楽しいですよ。毎月第4日曜日午前10時から奴国の丘歴史資料館で活動しているので、ぜひ遊びに来てください。
このページに関するお問い合わせ
地域づくり課 協働推進担当
〒816-8501
福岡県春日市原町3-1-5
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電話:092-584-1111(代表)
ファクス:092-584-1153
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