第3回 NPO法人はっぴ~ねすと

ページ番号1009201  更新日 令和5年3月24日

笑顔の田中さん(左)、中村さん(右)

第3回目は、春日市内で里親制度についての説明会などを開催し、多くの人に知ってもらうための活動を行う支援団体を紹介します。会の副代理理事である中村 幸子(なかむら さちこ)さん(写真右)と、理事である田中 としえ(たなか としえ)さん(写真左)に話を聞きました。

団体紹介

  • 発足:令和2年2月
  • 代表者:ウインターズ マイケル
  • 連絡先
    電話:080-3229-7704
    ファクス:092-984-7704
  • メールアドレス:nephappynest@yahoo.co.jp

発足のきっかけは

中村さん

会の代表であるマイケルが、 里親になろうと思ったのがきっかけです。里親になるにはたくさんの手続きや研修があり、非常にハードルが高く長い時間がかかるため、たとえ自分が里親になれなかったとしても、同じような思いを持った人たちと里親を支援したいという思いから、平成28年9月に、現在の団体の前身である「里親支援団体Nakagawa3F’s」を設立しました。私は、里親制度の説明会でマイケルに出会ったのをきっかけに、会の設立に携わり一緒に活動を始めました。

前身団体では、実際の里親の生の声を聞いてもらう里親制度説明会を行い、里親制度を少しでも知ってもらおうと活動していましたが、なかなか中々情報が届かずだんだんと参加者が少なくなり、最終的には0人になってしまいました。そこで、NPO法人化して仕切りなおそうと、令和2年2月、現在の「NPO法人はっぴ~ねすと」を設立しました。

どんな活動をしていますか

田中さん

具体的には、月に1、2回春日市と那珂川市で里親カフェを開催し、里親に興味のある人に対して、里親の実情や、里親が経験してきた喜びや苦労など、私たちの生の声を伝えています。他にも、大学の児童福祉科の学生の皆さんに、人工中絶や虐待死ゼロの意識を醸成してもらうため、養護施設の現状や里親の体験談を話すこともあります。あとは、新規里親の研修で体験談を話すこともありますね。

また、私は不妊がきっかけで里親になることを決めましたが、転勤が多かったため、1人で活動していることが多く、不安になったり心細いと感じたりすることが多々ありました。今は、みんなと一緒に楽しく活動できており、非常に心強く感じています。このような経験から、私と同じように1人で心細いと感じている里親の皆さんのフォローアップもしていきたいと思っています。

中村さん

私自身も子どもを授かることができず、どん底の時間を過ごしたこともありました。しかし、勇気を出して里親になり、自分で産むことができなくても家族をつくることができること、またその喜びを知りました。今は、3人の子どもの里親をしていますが、子どもたちのおかげで毎日とても幸せです。私と同じように不妊に悩んでいる人たちに、選択肢の一つとして「里親」という手段もあると知ってもらいたいと思い活動しています。

写真:団体の活動内容について説明する田中さん
福岡県の里親制度の現状についての説明

今後の目標を教えてください

中村さん

さまざまな事情で実親と一緒に暮らせない子どもが、里親と一緒に暮らし1人の人間として大事に愛されることで、子どもたちの心理的な傷をカバーすることができると思っています。里親制度は、子どもだけでなく不妊の親にとっても幸せになれる制度です。今後も、多くの方に里親制度や私たちの活動を知ってもらえるよう精力的に活動していきたいです。

田中さん

福岡県の里親制度には、子どもが18歳になるまで長期で預かるものや、親が一時的に病気などで世話ができない状況の際に7日以内で預かるショートステイなど、さまざまな制度があります。里親制度は、子どものためという印象が強いですが、一方で大変な思いで子育てをしている親を助けるという側面もあります。しかし、里親がどんなに預かりたいと思っても、預ける側の親が認めなければ預かることができません。 一時的でも「里親に出す」と聞くと、「子どもを取られるのではないか」や「里親に出すのは怖い」と不安に思ってしまい、預ける側が拒否することも多々あるのが現状です。

そのため、児童相談所の窓口に私たちの写真を貼らせていただき、少しでも知ってもらえるように努力しています。今後は、里親になる人を増やしたいのはもちろんですが、里親に預ける側の人にもぜひ「里親制度」を知ってもらえるよう啓発活動を広めていきたいと思います。

皆さんへひとこと

笑顔の田中さんの写真
田中(たなか)理事

さまざまな理由で家庭で暮らせなくなった子どもの8割以上が、施設で生活しています。里親として、仲間として、できる限りの支援を行います。少しでも興味がある人は、ぜひ気軽に連絡してください。

里親制度とは

それぞれの理由で親と暮らせない子どもたちを、家庭環境の下で養育する制度。家庭での生活を通じて、子どもが成長する上で極めて重要な特定の大人との愛着関係の中で養育を行うことにより、子どもの健全な育成を図ります。里親として活動するまでには、里親研修を受け、面接や審査を通過する必要があります。全て修了した人のみ福岡県知事の認定を受け、里親として登録されます。その後、児童相談所などの中間組織によるマッチングによって子どもを家庭に迎え一緒に暮らしていくことになります。

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