(仮称)地域共生交流施設および周辺整備基本設計【概要版】(最終版)
ページID:1015119 更新日 令和7年5月26日
春日市中央部(大谷地区の総合スポーツセンター、ふれあい文化センター周辺)に、市内の福祉施設などを移転集約し、地域共生社会の実現や市民活動と交流の活性化につながる新たな複合施設「(仮称)地域共生交流施設」を整備することなどを通して、誰もが行きやすく行きたくなるエリアとすることを目指しています。
令和5年度に策定した基本構想を基に、周辺住民説明会、関係者・事業者へのヒアリングなどを経て、令和6年10月に基本設計【概要版】(第1版)を公表しました。
その後、基本設計【概要版】(第1版)についても周辺住民説明会、関係者・事業者へのヒアリングを実施し、出された意見などを踏まえて、基本設計【概要版】(最終版)として取りまとめましたので、公表します。
今後は、基本設計を基に令和7・8年度に実施設計を行い、令和8年度に着工、令和11年度に(仮称)地域共生交流施設の供用開始ができるよう事業を進めていきます。
※ 本事業に関する質問や意見は、随時受け付けています。出された意見などは、必要に応じ設計に反映します。質問や意見がある場合は、このページの一番下の「問い合わせ先」に連絡してください。
- 社会福祉センター(春日市社会福祉協議会)(福岡県春日市昇町3-101)
- 老人福祉センターナギの木苑(福岡県春日市星見ヶ丘1-7-1)
- 男女共同参画・消費生活センター(福岡県春日市光町1-73)
- コミュニティバスセンター(福岡県春日市大谷6-18)
- 西出張所(福岡県春日市昇町1-120 いきいきプラザ内)
- いきいきルームなど(福岡県春日市昇町1-120 いきいきプラザ内)
春日市が福祉政策で目指す社会であり、人々がさまざまな生活課題を抱えながらも、住み慣れた地域で自分らしく暮らしていけるよう、地域住民などが支え合い、1人1人の暮らしと生きがい、幸せな地域をともにつくっていくことのできる社会のことです。
基本構想は、事業の方針や建物配置などを決めるものです。基本構想の次の段階である基本設計では、諸室の面積や配置、平面と空間の構成、内外のデザインなどについて、より具体的に詳しく検討してまとめていきます。
なお、基本設計の次には、実際に工事ができるくらいまで具体的で詳しくまとめる実施設計という段階があります。
※ 一部工事は、令和7年度に着工します。

1.事業の目的
- 福祉の施設の集約や市中央部エリア内のさまざまな改修により、地域共生社会の実現や市民活動の活性化、市中央部エリアの魅力向上を目指します。
- コミュニティバスなどでアクセスしやすい市中央部に施設を移転集約することで、利便性を向上します。
- 老朽化した施設を移転集約することにより、建て替えや改修の費用に国庫補助金などを活用できるようにし、その分市の費用負担を減らします。
- 施設の集約により維持管理費を減らすとともに、エネルギー消費を抑制し、脱炭素化も推進します。
移転集約施設の老朽化の現状
社会福祉センターは、耐震基準を満たしておらず、雨漏りなどが深刻で、関係者をはじめ多くの市民から建て替えの要望がありました。その他の施設も老朽化し、大規模改修の時期が近くなっています。
2.基本設計【概要版】(最終版)
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基本設計【概要版】(最終版)(第1章・第2章) (PDF 33.8MB)
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基本設計【概要版】(最終版)(第3章) (PDF 22.8MB)
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基本設計【概要版】(最終版)(第4章・第5章) (PDF 10.6MB)
※ファイルサイズが大きいため3分割しています。
掲載事項
章 | 掲載事項 | |
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第1章 はじめに | 上位計画における位置付け、基本構想、整備コンセプト | |
第2章 計画概要 | 周辺・敷地概要、新施設・既存施設概要、全体計画 | |
第3章 施設計画 |
施設の特徴、施設の機能と関連性、平面計画、外観計画、イメージパース、ユニバーサルデザイン計画、環境計画、防災計画など |
|
第4章 周辺整備等計画 | 市民図書館の整備、イベント広場、正面玄関前広場・カフェの整備、コンビニ・総合スポーツセンタースロープ・温水プールの整備、駐車場管制システムの整備など | |
第5章 その他(事業工程、事業費) | 事業工程、事業費など |
基本設計(第1版)からの主な変更点
(仮称)地域共生交流施設
- 建設費や後年度の維持管理費を抑えるため、建物を整形にしました。また、これにより部屋の形も整形に近くなり、同じ面積でも使い勝手が良くなりました。
- 地下1階から1階をつなぐ移動手段として検討していたエスカレーターは、費用対効果などを考慮し、中止しました。
- 1階のオープンスペースと図書館分室(子ども図書館)の位置を入れ替えました。これにより、オープンスペースと屋外のイベント広場が、一体利用しやすい配置となりました。
- 2階に階段で上がってすぐの目立つところに、市民活動に関する機能(福祉団体連絡室、ボランティアセンター、市民活動室など)を移動し、活動が多くの人の目に触れるようにしました。また、ラウンジを設け、市民活動をする人などの交流がしやすいようにしました。
- 2階の会議室エリアに託児室を設け、各室の配置を見直しました。
- 最新の什器計画、ユニバーサルデザイン計画、環境計画、防災計画などを掲載しました。
周辺整備
- (仮称)地域共生交流施設に隣接するイベント広場(平地部分)を整形にし、イベントなどで使いやすいようにしました。
- 市中央部エリアの利用者、地域住民の利便性向上などのため、総合スポーツセンターの敷地の一部にコンビニエンスストアを誘致することになりました。
- 第1版では、コンビニエンスストア、総合スポーツセンタースロープ、温水プール出入口の整備案を複数示していましたが、コンビニエンスストアの誘致に必要な面積を確保しつつ、安全面から歩行者と車両の動線を分ける視点、温水プールの北側ロータリーにおける送迎の混雑を緩和する視点などで検討し、最終案を掲載しています(詳しくは、4.周辺整備の計画・イメージパースなど参照)。
- 第1版では、市中央部エリアの飲食ニーズに対応するため、ふれあい文化センター新館のカフェを増築することを検討していましたが、コンビニエンスストアの誘致で、飲食ニーズに一定対応できると判断し、増築ではなく、現施設の課題(場所が分かりづらい、入りづらいなど)解消と、居心地が良いカフェにするための、必要な改修をすることにしました。
※基本設計【概要版】(第1版)は、「7.基本設計【概要版】(第1版)」を参照してください。
3.(仮称)地域共生交流施設の整備計画・イメージパースなど
※イメージパースなどは、基本設計【概要版】(最終版)から抜粋したものです。今後の検討で変更になることがあります。
建物概要
- 市内の福祉の既存施設などを移転集約した福祉の複合施設です。地域共生社会の実現のため、春日市と春日市社会福祉協議会とがともに取り組む重層的支援体制整備事業のための拠点となります。
- 市民活動と交流の活性化につながるよう、1階には、誰もが日常的に使えるオープンスペースやカフェを設けます。オープンスペースは、イベント時には、イベント広場(屋外)と一体的に使えるようにもします。2階には、ボランティアセンター、市民活動室、各種会議室などを設けます。
- 地下1階にコミュニティバスのバスセンターなどを設け、市内全域からのアクセス性を高めます。バスは、雨天時も雨に濡れることなく乗降でき、1階の連絡通路を通れば、建物の外に出ることなく、ふれあい文化センター新館にも行けるようになります。
- 幼少期にのびのびと本に親しみ、本を好きになれる場所として、子どもが周りを気にせずに声を出して本を読んだり、親子で読み聞かせをしたりできる場所として、1階に、図書館分室(子ども図書館)を設けます。帰りに隣接するオープンスペースに寄って、キッズスペースで遊んだり、休憩したりすることもできます。

構造規模 | 地下1階、地上3階 |
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建築面積 | 約3,100平方メートル |
延床面積 | 約10,000平方メートル |
建物高さ | 約19.5メートル |
重層的支援体制整備事業
これまでの福祉課題への対応は、高齢者、障がい者、子ども・子育 て、生活困窮といった分野ごとに専門性を活かした対応を行ってきましたが、近年では、子育てと親の介護が同時期に発生する「ダブルケア」など、分野をまたがり、複合化・複雑化した福祉課題への対応が課題となっています。そういった複合化・複雑化した福祉課題に総合的に対応できる体制づくりを行うため、重層的支援体制整備事業という取組みを進めています。(仮称)地域共生交流施設は、福祉の相談全般を受け付ける総合相談窓口を設置するなど重層的支援体制整備事業の拠点となります。

外観イメージパース



平面図・イメージパース
地下1階



1階







2階・3階




屋外

4.周辺整備の計画・イメージパースなど
※イメージパースなどは、基本設計【概要版】(最終版)から抜粋したものです。今後の検討で変更になることがあります。
市民図書館の改修
施設連携軸(※)の考え方を実現するため、現在の市民図書館の一部を通路として整備します。整備に伴い、市民図書館についても、開架蔵書数や閲覧用席を増やすなど、現在よりも使いやすくなるよう見直しを行います。
施設連携軸とは
市中央部エリアは、既存施設間の移動動線が分かりづらく、またエリア内の高低差も大きいため、施設の相互利用やコミュニティバスの利用につながっていないという課題があります。このため、次の視点による「施設連携軸」という考え方に基づき、動線の再整備を計画しています(詳しくは、基本設計【概要版】(最終版)25ページ参照)。
- わかりやすい動線
- 施設間を高低差なくつなぐ動線
- バリアフリーに配慮した動線
- 歩車分離による安全な動線

イベント広場・正面玄関前広場・カフェの整備
- (仮称)地域共生交流施設の中のオープンスペース、イベント広場、ふれあい文化センター新館正面玄関前広場を同じ高さで整備し、つなげることで、イベントなどで一体的に利用ができるようにします。広場は、イベント時には、キッチンカーなども配置できるようにします。また、図の矢印のように、行き止まりなく人が回れるようにすることで回遊性を確保し、イベントなどの賑わいにつなげます。
- ふれあい文化センター新館のカフェは、入りやすさや視認性などに課題があります。このため、外部から直接入店できる出入口を設け、アクセスしやすくします。また、多くの人の目につきやすい場所に飲食可能な外部テラスを設けるとともに、総合スポーツセンター側とふれあ い文化センター新館正面玄関前広場とを行き来できる通路を設けることで、利便性も向上させます。

コンビニエンスストア・総合スポーツセンタースロープ・温水プール出入口の整備
- 市中央部エリアの利用者、地域住民の利便性の向上などのため、総合スポーツセンター敷地の一部(市民図書館の南、現在の第5駐車場周辺)にコンビニエンスストアを誘致します。
- 総合スポーツセンターの出入口(横断歩道付近)や温水プール出入口付近は、歩行者と車両の動線が交錯し、安全面の課題があります。また、温水プール前のロータリーは、十分な広さがなく、体育館・温水プールの地下駐車場に行き来する車両、施設利用者の送迎のための車両などが全て同じところを通るため、時間帯により、かなり混雑しています。総合スポーツセンター出入口のスロープを北から南につけかえ、体育館・温水プールの地下駐車場に、すぽーつ通りから直接出入りできるトンネルを設けるとともに、ロータリーも広くすることで、利用者の安全の確保と車両の混雑の緩和を図ります。



大谷小学校施設改修
- 市中央部エリアでの土日のイベント時に、大谷小学校グラウンドを臨時駐車場として使用していますが、使用後にグラウンドが荒れるなどの課題がありました。現在使用していない屋外プールなどの施設を解体撤去し、駐車場に改修することなどで、今よりもグラウンドを駐車場として使用しなくて済むようにします。
- 現在のひまわりクラブ舎(放課後児童クラブ)は、出入口が駐車場側を向いており、児童の飛び出しなどの危険性がありま す。隣接する屋外プールなどの駐車場化により、この危険性が増すおそれがあるため、この機会に、駐車場から離れた場所に、クラブ舎を移転新設します。その他児童などの安全のため、正門付近などの改修も行います。

5.スケジュール(予定)
(仮称)地域共生交流施設
令和8年度に工事着手し、令和11年度の供用開始を想定します。
令和6年度 |
令和7年度 |
令和8年度 |
令和9・10年度 |
令和11年度 |
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全体スケジュール

- 工事期間中は、市中央部エリア全体の駐車場台数が減ることが予想されますので、大谷小学校の施設改修を先行して進めています。令和7年度には、新しい放課後児童クラブ舎の建設に着手し、令和8年度の夏休みには、子どもたちが新しいクラブ舎で過ごせるようにする予定です。また、令和8年度の夏休みを中心に、屋外プールなどの解体や駐車場の整備などを行う予定です。
- コンビニエンスストアについては、令和7年度に出店事業者を公募により決定します。市において出店のための敷地の造成工事などを行ったうえで、令和10年度に出店事業者が店舗を建設し、令和10年度には営業を開始してもらう予定です。
※ スケジュールや事業内容などは、現時点での予定であり、今後の設計業務の中で変更になることがあります。
6.事業費など
総事業費(令和4~10年度)
約74億円(うち(仮称)地域共生交流施設の整備費 約56億円)
積算方針
- 「安くて丈夫で長持ち」を基本的な考えとし、華美にならないよう機能性やメンテナンス性を重視して、仕様(部材・数量)を重ねて精査しました。
- 単価は、刊行物(国が示す標準単価)を基本にしつつ、刊行物によりがたいものは、別途見積を採用して実勢価格を反映しました。
事業費の精査
- 基本設計第1版(令和6年10月公表)以降、事業費抑制、費用対効果向上のため、事業内容の見直しを行いました(建物形状の整形化、エスカレーターの中止など)。
- 基本設計業務の受託者以外の事業者への聴取も行い、事業費を検証しました。
区分 |
時期 |
総事業費 (うち(仮称)地域共生交流施設) |
積算方法 |
---|---|---|---|
基本構想概算 |
令和6年3月 |
約70億円 (約50億円) |
平米単価(市計画ベース)などで概算 |
基本設計概算 |
令和6年5月 |
約86億円 (約65億円) |
平米単価に近年の他団体実績などを反映し概算 |
基本設計積算 |
令和7年3月 |
約74億円 (約56億円) |
積算方針・事業費の精査のとおり |
令和7年度以降の事業費(約72億円)の財源の見通し
- 他の事業と財源を切り分け、本事業の固有の財源(※1)を確保することで、事業実施年度における一般財源所要額を0円にします。このことにより、他の事業の実施に影響がないようにします。
- 国県補助金を可能な限り活用します。その上で、公共施設等整備基金や財政上有利な市債(※2)を財源とし、その他の財源の活用も継続して研究します。なお、市債の活用に当たっては、後年度の公債費(返済金)の負担も考慮します。
(※1)固有の財源である国庫補助金や市債は、他の事業に使うことはできません。この事業を中止したり、縮小したりすると、その分財源も減収になります。
(※2)後年度に約25%(約9億5,000万円)が普通交付税として国から補填される見込みです。
※ 財源は、国の予算・制度変更などの関係で変更になることがあります。

市中央部に施設を移転集約することによる財政面等のメリット
老朽化した施設の更新における市の費用負担の軽減など
- 移転集約施設のうち、社会福祉センターは、耐震基準を満たしておらず、雨漏りなどの老朽化も深刻です。また、その他の施設(老人福祉センターナギの木苑、男女共同参画・消費生活センターじょなさん等)も老朽化し、大規模改修の時期が近くなっています。これらの老朽化した施設を市中央部に移転集約することで、国庫補助金や財政上有利な市債の活用が可能になり、その分市の費用負担を減らせます。
- 仮に、現在の場所で建替や改修をした場合は、国庫補助金や財政上有利な市債は活用できなくなり、費用の全額を市が負担する必要があります。
- また、移転集約により各施設のアクセス性が向上するとともに、他施設との相互利用の促進も期待できます。
(仮称)地域共生交流施設の新機能の整備や周辺整備に関する財源の確保
- (仮称)地域共生交流施設において新たに整備する機能(オープンスペース、図書館分室、イベント広場など)や、同施設の整備に合わせて実施する周辺整備(ふれあい文化センターの改修等)についても、国庫補助金や財政上有利な市債が活用できます。これらの整備については、施設の移転集約がない場合は、全額を市の負担で実施する必要があります。
7.基本設計【概要版】(第1版)(令和6年10月公表)
基本設計【概要版】(第1版)の位置づけ
基本設計の検討経過の説明のため作成したものです。公表時点で検討が終わっていないことや、複数の案が記載されているものもあり、第1版に記載している内容・スケジュールなどは、最終版で変更になっているものもあります。
基本設計【概要版】(第1版)の基本構想(最終版)からの主な変更点
(仮称)地域共生交流施設
- 基本構想では、最上階(3階)に会議室を配置していましたが、利用者の利便性の向上などの観点で、2階に会議室を移し、最上階には機械室などの施設管理機能を集約しています。
- 各階における諸室の位置・形などを掲載しています。
- 建物前のイベント広場(緑の広場)や外観を掲載しています。
周辺整備
- 市中央部エリア全体の動線計画(歩行者、車両)を検討し、掲載しています。
- コンビニエンスストアの整備、総合スポーツセンタースロープ・温水プールの出入口整備について、具体的な検討をし、3案を掲載しています。
- 大谷小学校の施設整備(プール・動物小屋撤去、駐車場整備、放課後児童クラブ舎の移転新設など)について、具体的な検討をし、整備イメージを掲載しています。
8.参考情報
- 春日新50年プランとは
- 市中央部市民活動交流拠点複合施設整備などに関するアンケート結果
- 複合施設基本構想および土地利用基本構想(最終版)
- 春日市中央部市民活動交流拠点コンビニエンスストア出店者公募(プロポーザル)
- 春日市産材活用事業
- 工事のお知らせ
9.問い合わせ先(意見・質問の受付先)
春日市 経営企画課 企画担当
担当者 有吉(ありよし)、松尾(まつお)、田中(たなか)
電話:092-584-1133(直通)
※下の「このページに関するお問い合わせ」の専用フォームでも受け付けています。
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このページに関するお問い合わせ
経営企画課 企画担当
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福岡県春日市原町3-1-5
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ファクス:092-584-1145
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