春日市産材活用事業
ページ番号1014972 更新日 令和6年9月27日
春日市では、市中央部エリア(ふれあい文化センターなどがある大谷地区周辺)に、市内の福祉施設などを移転集約した新たな福祉の複合施設である(仮称)地域共生交流施設の建設を進めています。
施設の建設に向けた文化財調査のため、建設予定地の旧大谷ふれあい公園内の山林部に自生する樹木を、令和6年度に伐採します。この伐採する樹木は、市街地における貴重な緑です。伐採後は、乾燥・製材し、「市産材」として、地球温暖化対策などの観点でできるだけ有効活用していきます。

ねらい
1.伐採樹木(市産材)への炭素の貯蔵
木は、二酸化炭素を吸収して成長し、蓄積しています。伐採した木を材料として使うことで、木に蓄積した炭素をそのまま木の中に貯蔵しておくことができます。

2.再度の植樹による二酸化炭素吸収量の増大
旧大谷ふれあい公園に自生している樹木は、樹齢80年程度の高齢の樹木です。木は、大きく成長段階にある若い木の方が多くの二酸化炭素を吸収することが分かっています。新しい施設の横には、年齢や障がいの有無にかかわらず誰もが緑に親しめる広場を設けますので、この広場に新しく若い樹木を植え、緑の循環を進めます。
市産材の活用計画(予定)
1 家具などの製作
新しい施設で使う家具などを作ります。素材の良さを最大限に生かし、多くの施設利用者が親しむことができるものにします。
(製作例)オープンスペースや図書館分室で使用するベンチや机



2 ワークショップの開催
市民の皆様に木材に触れ、木のぬくもりを感じてもらうとともに、地球温暖化対策やカーボンニュートラル、緑の循環への理解を深めてもらえるような内容にします。
(例)緑の循環などに関する講座と「市産材」を使った小物の製作
留意事項
- 市産材は、自然の樹木であるため、木の状態が予想しづらく、乾燥・製材の過程でも不具合が出やすいことが想定されます。このため、活用計画は、伐採後、乾燥中、製材後などの各工程における木の状態に合わせて見直していきます。
- ワークショップの内容が固まるのは、令和8年度、家具製作の内容が固まるのは、令和9年度を予定しています。
スケジュール(予定)
令和6年度
伐採、仕分け、粗製材、天然乾燥、市産材活用計画の策定
令和7・8年度
天然乾燥、人工乾燥、製材、市産材活用計画の見直し
令和9・10年度
ワークショップ・家具製作
事業についてもっと詳しく
Q1.どんな木を使うのですか。
A1.この事業では、旧大谷ふれあい公園の山林部に自生している自然の樹木(木材にするために育てられていない樹木)を使用します。事前の調査では、ほとんどが広葉樹(アラカシ、カクレミノ、クヌギ、ヤマモモ、モチノキなど)でした。

Q2.自然の樹木を木材にできるのですか。
A2.自生している自然の樹木は、管理されていないため、曲がっているなど、必ずしも木材に適しているものばかりではありません。また、自然の樹木だからこそ、「伐採してみたら中が腐っていた」「乾燥などの加工の過程で狂いやゆがみや出た」といったトラブルも想定されます。このため、自然の樹木から家具などを製作した実績があり、製材技術に長けた専門業者に依頼することで、素材の良さを生かしつつ、できる限り木材として活用できるようにします。
Q3.伐採してから家具の製作までに何年もかかるのはなぜですか。
A3.伐採したばかりの木は、その中に多くの水分を含んでいます。そのまま加工してしまうと、加工後に形が変形したり、割れたりしてしまいます。このため、木の中の水分量が一定以下になるまで、反り・割れ・狂いなどが生じないように気をつけながら、天日などで時間をかけて乾燥します(天然乾燥)。この天然乾燥だけでも、半年間から1年間はかかります。その後、そのときの木材の状態に合った用途(家具など)を決め、その用途に合わせた水分量になるまで機械で乾燥します(人工乾燥)。乾燥が終わったら、必要な部品などの形に製材していきます。このように複数の工程を経て木材を作るため、どうしても時間がかかってしまいます。



Q4.自然の樹木を材料にした家具は、安全性は大丈夫ですか。
A4.以下の取組により、必要な強度を確認し、安全な家具づくりをしていきます。
材料の強度の試験
製材した材の強度を専門機関で試験(検査・測定)します。材の状況に適した家具やパーツを選定し、安全面や品質を考慮したうえで、最適な加工をします。用途や材の状態に応じて、金属のパーツを組み合わせるなどして、必要な強度を確保します。
試作品による試験
実際に作る家具が決まったら、試作品を作り、強度を試験します。必要な強度が確保されていることを確認した上で、家具などの製作に着手します。
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