春日の伝統行事

ページ番号1002177  更新日 令和元年9月20日

婿押し祭り

婿押し祭り写真

春日神社の祭礼中最大の行事がこの婿(むこ)押し祭り。別名を「若水祭」ともいう。全国的にも非常に珍しい行事で、平成7年には国指定重要無形民俗文化財に指定された。前年中に結婚した新郎新婦を祝福する行事で、成人の日の前夜、45歳以下の氏子で組織された「三期組合」の人たちが中心となって行われている。

行事の流れは、午後7時15分の左義長(さぎちょう)への点火の後に、子どもたちによる樽(たる)の奪い合いが始まる。続いて、花婿あいさつ、花嫁と花婿の盃など一連の「宿の行事」が行われる。その後、花婿を含む氏子たちは締め込み姿になっておはらいを受け、神池(みいけ)を舞台に祭りのハイライトである勇壮な「樽せり」に突入する。もみ合ううちに割られた樽の一片を手にした者は、これを神棚に供え、五穀豊饒(ごこくほうじょう)と開運を祈願する。

樽せりの後は春日川(牛頸(うしくび)川)へお汐井(おしおい)取りに行き、その帰る足でいっせいに拝殿に駆け上がって参拝し、花婿を中心に祝唄を唱和しながら、まるで“おしくらまんじゅう”のように拝殿の中でもみ合う。その後一団は、左義長周辺へと駆け戻り、最後は神前に供えた「若水」を花婿に注ぎ祝福する。婿押しが終わると左義長の周りに集まり、手打ちをして一連の行事が終了する。

その起源がはっきりしないほど古くから繰り返されてきたこの祭りは、現在の春日市になくてはならない祭りになっている。毎年、参道にはたくさんの夜店が並び、老若男女が大勢詰めかけて春日神社はときならぬ熱気に包まれる。

主な行事の流れ

  1. 左義長(さぎちょう)
  2. 子どもの樽取り
  3. 宿の行事
    式次第は、1開会の辞、2三期組合代表者あいさつ、3氏子総代あいさつ、4区長祝辞、5花婿あいさつ、6花嫁熨斗出し、7前酒、8婿と婿抱きの盃からなる。
  4. 樽せり
  5. お汐井取り
  6. 婿押し(拝殿もみ)
  7. 千秋楽

日時

成人の日の前日(日曜日) 午後7時~9時30分ごろ

場所

春日神社(福岡県春日市春日1-110)

問い合わせ先

春日神社

電話:092-581-7551

ファクス:092-581-7925

嫁ごの尻たたき

嫁ごの尻たたき写真

小倉地区の中ほどに、こんもりとした鎮守の森に囲まれてたたずむ住吉宮がある。ここにはいくつかの奇妙な祭礼が残っている。なかでも「嫁ごの尻たたき」は、他に例を見ない行事でまさに奇習と呼ぶにふさわしい祭りである。

前年中に同区に嫁いできた花嫁が、盛装して住吉宮に参拝にくるのを、待ち受けていた子どもたちが、ワラを巻いた棒で花嫁の尻をたたくという実に風変わりな習俗。嫁が家に居着くようにとか、子宝に恵まれるようにとの願いを込めているといった解釈がある。それが済むと、左義長に点火する。

現在は、盛装した花嫁が神社に参拝後、自治会長から祝辞を受け、その後境内の広場の左義長の回りに集まり、左義長に点火後、待ち受けていた子どもが尻をたたいている。

「尻たたきは野蛮」との声もあり大戦中に途絶えていたが、昭和57年に復活した。前年中に結婚した者がなく中止になる年もあるが、現在でも氏子中心に祭りは守られている。

日程

1月14日頃

場所

住吉神社(福岡県春日市小倉3-37)

問い合わせ先

小倉地区公民館

電話:092-573-8787

ドンカン祭り

ドンカン祭り写真

旧須玖村では、旧暦の7月7日に熊野神社の夏例祭として「虫追い」が行われてた。当時は、上白水から始め、小倉、岡本へと、川上から川下へ向かって、子どもたちが田畑を荒らす虫たちを追い出していた。先頭の2人が幟(のぼり)を持ち、その後をかねや太鼓を「ドンドン、カンカン」と鳴らしながら集落全域を回っていた。そのため、通称「ドンカン祭り」と呼ばれるようになった。

現在では、8月7日に熊野神社で神事が行われた後、岡本地区の子ども会が同地区を練り歩いている。

春日市域では、各地で「虫追い祭り」が行われていたが、農家が減少したこともあり、岡本地区1カ所のみとなった。

日程

8月7日

場所

岡本地区内、熊野神社(福岡県春日市岡本2-92)

問い合わせ先

岡本地区公民館

電話:092-571-4161

盆綱引き

盆綱引き写真

お盆近くの夕刻、仏さま送りがすんでから盆綱引きは行われる。公民館の広場、カヤとフジカヅラで編んだ綱を子どもと青年たちが3回引き合う。引き始めるたびに「祝いめでた」を歌う。綱は3回目の引き合いの最中にナタで中央から切断される。勝ち負けにはこだわらない。祭りの由来は、祖先の霊を慰めるためとも、豊年の年の占いとも言われている。

日程

8月15日頃

場所

小倉地区公民館(福岡県春日市小倉2-93-3)

問い合わせ先

小倉地区公民館

電話:092-573-8787

牛の舌餅

牛の舌餅写真

10月17日に行われる住吉神社の例祭で、氏子総代ほか19戸の宮座によって、昔のしきたりに従い半煮えの料理と牛の舌餅(したもち)の献立をお供えする。

この奇妙な料理の由来は、三韓に出兵の途中、村に立ち寄られた神功(じんぐう)皇后をもてなそうとした氏子が、大慌てで作ったために料理は半煮え、餅は柔らかく「牛の舌」のようになったことから。

以前は男性だけだったが、現在は女性も参加している。

日程

10月17日

場所

住吉神社(福岡県春日市小倉3-37)

問い合わせ先

小倉地区公民館

電話:092-573-8787

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