啓発活動強調事項

ページ番号1009427  更新日 令和5年9月14日

主な人権課題(17項目)

日本国内にはさまざまな人権課題が存在します。

法務省では、毎年定める重点目標の下、強調事項として掲げる17の項目を中心に、人権への正しい理解を呼び掛けています。

(1) 女性の人権を守ろう

家庭や職場における男女差別、性犯罪などの女性に対する暴力、配偶者・パートナーからの暴力、職場におけるセクシュアル・ハラスメントや妊娠・出産などを理由とする不利益取扱い(マタニティ・ハラスメント)などの人権問題が発生しています。女性と男性が相互の立場を尊重して協力し合えるよう、この問題についての関心と理解を深めていくことが必要です。

(2) 子どもの人権を守ろう

いじめや体罰、それらに起因する自殺、児童虐待、児童買春や児童ポルノなどの性的搾取といった人権問題が発生しています。子どもが一人の人間として、また権利の主体として最大限に尊重されるよう、この問題についての関心と理解を深めていくことが必要です。

(3) 高齢者の人権を守ろう

高齢者に対する就職差別、介護施設や家庭などにおける身体的・心理的虐待、高齢者の家族などによる無断の財産処分(経済的虐待)などの人権問題が発生しています。高齢者が生き生きと暮らせる社会にするため、認知症への理解も含めて、この問題についての関心と理解を深めていくことが必要です。

(4) 障がいを理由とする偏見や差別をなくそう

障がいのある人が就職差別や職場における差別待遇を受けたり、車椅子での乗車、アパート・マンションへの入居、店舗でのサービスなどを拒否されたりするなどの人権問題が発生しています。多様な主体が互いに連携し、支え合う共生社会を実現するためには、障がいの有無にかかわらず、誰もがお互いの人権を尊重し合う「心のバリアフリー」を推進する必要があります。

「障害を理由とする差別の解消の推進に関する法律」の趣旨を踏まえ、この問題についての関心と理解を深め、偏見や差別を解消していくことが必要です。

(5)部落差別(同和問題)を解消しよう

部落差別(同和問題)については、インターネット上の差別的書き込み、結婚・交際、就職・職場における差別、差別発言、差別落書きなどの人権問題が依然として存在しています。「部落差別の解消の推進に関する法律」(部落差別解消推進法)の趣旨および同法第6条に基づく調査の結果を踏まえながら、真に問題の解消に資するものとなるよう、内容や手法などに配慮し、この問題についての関心と理解を深めていくことが必要です。

(6)アイヌの人々に対する偏見や差別をなくそう

先住民族であるアイヌの人々の民族としての誇りが尊重される社会を実現するため、その歴史、文化、伝統および現状に関する認識と理解を深め、「アイヌの人々の誇りが尊重される社会を実現するための施策の推進に関する法律」の趣旨を踏まえ、偏見や差別を解消していくことが必要です。

(7)外国人の人権を尊重しよう

外国人であることを理由とする不当な就職上の取扱い、アパートやマンションへの入居拒否などの人権問題が発生しています。また、特定の民族や国籍の人々を排斥する差別的言動(ヘイトスピーチ)が社会的な関心を集める中、「本邦外出身者に対する不当な差別的言動の解消に向けた取組の推進に関する法律」の趣旨を踏まえ、ヘイトスピーチを解消していくことが必要です。
多様な主体が互いに連携し、支え合う共生社会を実現するため、文化などの多様性を認め、言語、宗教、生活習慣などの違いを正しく理解し、これらを尊重することが重要であるとの認識を深めていくことが必要です。

(8) 感染症に関連する偏見や差別をなくそう

新型コロナウイルス感染症、エイズ、肝炎などの感染症に関する知識や理解の不足から、日常生活や、学校、職場など、社会生活のさまざまな場面で差別やプライバシー侵害などの人権問題が発生しています。感染症に関する正しい知識を持ち、正しい情報の選択と冷静な判断が重要であるとの理解を深め、偏見や差別を解消していくことが必要です。

(9)ハンセン病患者・元患者・その家族に対する偏見や差別をなくそう

ハンセン病については、過去の施設入所政策の下で、患者・元患者のみならず、その家族に対して、社会において極めて厳しい偏見、差別が存在したことは厳然たる事実です。ハンセン病患者・元患者やその家族がおかれていた境遇を踏まえ、ハンセン病についての正しい知識を持ち、この問題についての関心と理解を深め、偏見や差別を解消していくことが必要です。

(10) 刑を終えて出所した人に対する偏見や差別をなくそう

刑を終えて出所した人やその家族に対する根強い偏見によって、就職差別や住居の確保が困難であることなどの人権問題が発生しています。刑を終えて出所した人が更生するためには、本人の強い更生意欲と共に、周囲の人々の理解と協力により円滑な社会復帰を実現することが重要であり、この問題についての関心と理解を深め、偏見や差別を解消していくことが必要です。

(11)犯罪被害者とその家族の人権に配慮しよう

犯罪被害者とその家族が、興味本位のうわさや心ない中傷などによって名誉を傷つけられたり、私生活の平穏が脅かされたりするなどの人権問題が発生しています。犯罪被害者とその家族の立場を考え、この問題についての関心と理解を深めていくことが必要です。

(12)インターネットによる人権侵害をなくそう

インターネット上で、他人を誹謗中傷したり、個人の名誉やプライバシーを侵害したり、あるいは偏見・差別を助長するような情報を発信したりするといった悪質な事案が急増しています。このような情報の発信は、同様の書き込みを次々と誘発し、取り返しのつかない重大な人権侵害にもつながるものであって、決してあってはなりません。
個人の名誉やプライバシー、インターネットを利用する際のルールやマナーに関する正しい理解を深めていくことが必要です。

(13)北朝鮮当局による人権侵害問題に対する認識を深めよう

「拉致問題その他北朝鮮当局による人権侵害問題への対処に関する法律」により、我が国の喫緊の国民的課題である拉致問題の解決を始めとする北朝鮮当局による人権侵害問題への対処が、国際社会を挙げて取り組むべき課題とされています。この問題についての関心と認識を深めていくことが必要です。

(14)ホームレスに対する偏見や差別をなくそう

ホームレスの自立を図るためのさまざまな取り組みが行われている一方、ホームレスに対する嫌がらせや暴行事件などの人権問題も発生しています。この問題についての関心と理解を深め、偏見や差別を解消していくことが必要です。

(15)性的指向及び性自認(性同一性)を理由とする偏見や差別をなくそう

 同性愛や両性愛といった性的指向に関する偏見から、場合によっては職場を追われたりするなどの人権問題が発生しています。また、性自認(性同一性)に関する偏見から、からだの性とこころの性が一致していない人が、周囲の心ない好奇の目にさらされたり、職場などで不適切な取扱いを受けたりするなどの人権問題も指摘されています。この問題についての関心と理解を深め、偏見や差別を解消していくことが必要です。

(16)人身取引をなくそう

人身取引(性的サービスや労働の強要など)は、重大な犯罪であるとともに、基本的人権を侵害する深刻な問題です。この問題についての関心と理解を深めていくことが必要です。

(17) 東日本大震災に起因する偏見や差別をなくそう

東京電力福島第一原子力発電所事故に伴う風評に基づく差別的取扱い等、東日本大震災に起因する人権侵害はあってはなりません。一人一人が震災の記憶を風化させることなく、正しい知識と思いやりの心を持ち続けることが必要です。

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