小中学校における自転車交通安全教育に関する指導指針
ページ番号1001740 更新日 令和5年6月28日
1 趣旨
全国的に自転車が関係する事故が多発し、児童生徒が被害者や加害者となる事例も多く見られます。そのため、福岡県では「福岡県自転車の安全で適正な利用の促進及び活用の推進に関する条例」(令和2年福岡県条例第9号)が制定されました。
その第13条には、学校における自転車交通安全教育などについて「小学校、中学校、(中略)の長は、その児童または生徒に対し、発達の段階に応じた自転車交通安全教育を行うよう努めなければならない」と規定されています。そこで、春日市においては、児童生徒が自転車事故の被害者や加害者にならないよう、発達段階に応じた交通安全教育を適切に行うため、「自転車交通安全教育の指導指針」を定めます。
2 指導内容・指導時間について
次の指導内容を参考に、学校は、児童の実態に応じて自転車の安全で適正な利用ができるように指導します。指導時間については、教育課程内外を問わず学校で工夫し、学級活動、集会などを積極的に活用します。特に、長期休業前には指導を徹底します。
小学1年・2年生
指導内容
- 自転車は自動車と同じ「くるま」の仲間であり、道路で運転するためにはたくさんのルールを守らないといけないこと。
- 自転車安全利用五則に触れる。
- 車道が原則、ひだり側を通行 歩道は例外、歩行者を優先
- 交差点では信号と一時停止を守って、安全確認
- 夜間はライトを点灯
- 飲酒運転は禁止
- ヘルメットを着用
- 自転車に乗る練習をする場合は道路ではなく、自転車を乗り入れてもよい広い場所で大人の人と一緒に行うこと。
- 「乗れる」ことと、道路で「運転できる」こととは違うことを指導する。
- 自転車に乗るときは、「自転車保険」が必要であることに触れる。
小学3年生
指導内容
- 自転車は自動車と同じ「車」の仲間であり、道路で運転するためにはたくさんのルールを守らなければならないこと。
- 1、2年生で触れた自転車安全利用五則を教える。特に、「1.車道が原則、ひだり側を通行 歩道は例外、歩行者を優先」について、具体的なルールがあることを指導する。
- 小学生は、自転車で歩道を通行できること。
- 自転車通行可の標示がある歩道は、自転車で通行できること。
- 自転車が歩道を通行する場合は、原則として「徐行」をしなければならないこと。
- 「徐行」とは、自転車が直ちに停止できる速さのこと。
- 普通自転車通行指定部分がある場合は、その部分を徐行
- 普通自転車通行指定部分がない場合は、歩道の中央から車道寄りの部分を徐行
- 「乗れる」ことと、道路で「運転できる」こととは違うことを指導する。
- 自転車に乗るときは、「自転車保険」が必要であることに触れる。
小学4年生
指導内容
- 全国的に4年生以降の自転車事故が多くなり、被害者だけでなく、加害者にもなり得るので、十分注意すること。
- 自転車安全教室での指導内容を徹底(毎学期確認する)
- 自転車安全利用五則の確認と徹底
- 自転車の保守点検について(特にブレーキについて)
- 自転車は前輪と後輪の両方にブレーキを備えていなければ違反となること。また、ブレーキが壊れていても違反になること。
- ブレーキは、乾燥した平坦な舗装道路において、制動初速度が毎時10キロメートルのとき、制動を開始した場所から3メートル以内の距離で円滑に自転車を制止させる性能を有すること。
- 自転車を運転する場合、「自転車保険」の加入が義務であることから、未加入の場合は加入することを強く勧める。
小学5年生
指導内容
- 自転車安全利用五則の確認と徹底
- 自転車の保守点検について(特にサドル、空気圧などについて)
- サドルに座って、足が地面につくか。
- タイヤの空気がちゃんと入っているか。簡単にへこまないか。
- 自転車を運転すると被害者だけでなく、加害者にもなり得ること。また、加害者になったら損害賠償も発生すること。
- 自転車を運転する場合、「自転車保険」の加入が義務であることから、未加入の場合は加入することを強く勧める。
小学6年生
指導内容
- 自転車安全利用五則の確認と徹底
- 自転車の保守点検について(特に前照灯、尾灯について)
- 夜間は前照灯を点灯するとともに、尾灯を点灯し、尾灯の代わりに反射器材を備え付けてもよい。
- 前照灯は前方10メートルの距離の障害物を視認できる光度
- 尾灯(反射器材)は、後方100メートルから確認することができるもの
- 一般的な交通標識、自転車に関する標識・標示の理解(次の図は例示)
※ 「軽車両を除く」の標識がある場合は、自転車は除外されること。
- 自転車を運転する場合、「自転車保険」の加入が義務であることから、未加入の場合は加入することを強く勧める。
中学校1年生
指導内容
- 自転車安全利用五則の確認と徹底
- 自転車の保守点検について
- ブレーキ、前照灯、尾灯(反射器材)、サドルの高さなどの確認
- 中1で特に、自転車事故が増加すること。
- 自転車通学では、登校時の自転車事故が多いこと。
- 部活動の試合会場への自転車移動では、遅れないようにするあまり、無理な運転(信号無視、急な横断など)をすることがないこと。
※ 部活動の顧問は自転車の運転について、事前指導と事後確認を行うこと。 - 片手運転は絶対しないこと(飲み物やスマホを持っての運転を絶対にしない)。
- 耳をふさいでの運転は絶対にしないこと(イヤホンやヘッドフォンを付けての運転を絶対にしない)。
- 自転車を運転する場合、「自転車保険」の加入が義務であることから、未加入の場合は加入することを強く勧める。
中学校2・3年生
指導内容
- 自転車安全利用五則の確認と徹底
- 自転車の保守点検について
- ブレーキ、前照灯、尾灯(反射器材)、サドルの高さなどの確認など
- 部活動の試合会場への自転車移動は団体ですることが多く、遅れないようにするあまり、無理な運転(信号無視、急な横断など)をしないこと。
※ 部活動の顧問は自転車の運転について、事前指導と事後の確認を行うこと。 - 片手運転は絶対しないこと(飲み物やスマホを持っての運転を絶対にしない)。
- 耳をふさいでの運転は絶対にしないこと(イヤホンやヘッドフォンを付けての運転を絶対にしない)。
- 自転車運転中の危険行為により摘発(3年以内に2回以上)された運転者には「自転車運転者講習」が義務づけられること(14歳以上)。
※ 危険行為とは、ブレーキ不良、遮断踏切立ち入り、通行区分違反、指定場所一時不停止など、歩道通行時の通行方法違反など15項目 - 自転車を運転する場合、「自転車保険」の加入が義務であることから、未加入の場合は加入することを強く勧める。
参考資料
参考資料1
リーフレット
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