連結財務3表の分析結果(平成30年度)

ページID:1005077  更新日 令和2年3月17日

平成30年度決算に基づく「連結財務書類3表」を作成しました。

現在の地方公共団体の会計制度は、会計ごとの現金の動きが分かりやすい反面、春日市が整備してきたインフラ資産(学校、道路、施設)などの価値や、行政サービスを行うために発生した費用のうち、減価償却費などの目に見えない費用情報が不足するという欠点があります。これらの不足する情報を補うため、総務省の指針に基づき、企業会計的な手法を取り入れたものが「連結財務書類3表」です。

春日市は、平成27年度決算から、総務省が示した「統一的な基準」により連結財務書類3表を作成しています。

参考資料

「連結財務書類3表」って何?

財務書類3表とは、(1)貸借対照表、(2)行政コストおよび純資産変動計算書、(3)資金収支計算書のことです。

春日市では、一般会計(a)、国民健康保険事業などの特別会計(b)、水道企業団などの春日市関連団体の会計(c)を合算(連結)し、「連結財務書類3表」を作成しています。

個別に決算していたこれらの会計を「連結」することで、春日市全体の財務状況を把握することができます。

  • (a)普通会計ベース:一般会計
  • (b)全体ベース:国民健康保険事業、後期高齢者医療事業、介護保険事業、下水道事業
  • (c)連結ベース:上水道事業、火葬場事業、ごみ処理事業、消防事業など
画像:連結財務3表を説明した図、連結ベース(上水道事業、火葬場事業、ごみ処理事業、消防事業など)、全体ベース(国民健康保険事業、後期高齢者医療事業、介護保険事業、下水道事業)、普通会計ベース(一般会計)
連結財務3表

1 貸借対照表(バランスシート)

住民サービスを提供するために保有している資産とその資産を形成するための財源を示したものです(基準日:平成31年3月31日)。

資産と負債・純資産の関係を説明した図。資産(A)は、負債(B)と純資産(C)を足したもの

貸借対照表

区分

説明

平成29年度

平成30年度

増減

資産(A) 春日市が保有する全ての資産(道路、学校などのインフラ、現金預金、債権など)

2,016.28億円

2,022.85億円

6.57億円増

負債(B) 資産を形成する財源のうち借金などの返済義務があるもの(将来の世代が負担するもの)

692.15億円

672.88億円

19.27億円減

純資産(C)(=A-B) 資産を形成する財源のうち負債以外のもの(過去の世代がすでに負担済みのもの)

1,324.13億円

1,349.97億円

25.84億円増

純資産比率(C/A) 資産全体における純資産の割合で、この比率が高いほど財政運営の安定性が高いと言える

65.7%

66.7%

1.0ポイント増

要点解説

「純資産比率」が前年度から1.0ポイント上昇しました。

これは、基金の積立などにより資産が増加したことに加え、負債である市債残高(借金の残高)が減少したことが主な要因です。

2 行政コストおよび純資産変動計算書

毎年実施する経常的な行政サービスにかかる費用と収入から受益者負担の状況を示したものと、純資産が平成30年度中にどのくらい増減したかを示したものです。

同時に財源の使い道なども整理できるため、その年度の収入を、その年度にどのくらい住民に還元できたかも分かります。

行政コストおよび純資産変動計算書

区分

説明

平成29年度

平成30年度

増減

経常費用(D) 社会保障関係費や既存施設の維持修繕費など、経常的な行政サービスを提供するために必要な費用

503.86億円

487.04億円

16.82億円減

経常収益(E) 利用者が負担する施設使用料、手数料などの収入

51.78億円

48.92億円

2.86億円減

受益者負担比率(E/D) 春日市の事業で実際に利益を受けている人が、事業にかかる費用をどれくらい負担しているのか、春日市民の間の費用負担の公平性を示す指標

10.3%

10.0%

0.3ポイント減

前年度末残高(H) 年度当初の純資産の残高

1,319.00億円

1,324.13億円

5.13億円増

本年度変動額(I) 年度中の純資産の変動額

5.13億円

25.84億円

20.71億円増

本年度末残高(H+I) 年度末の純資産の残高

1,324.13億円

1,349.97億円

25.84億円増

住民還元比率 その年度に春日市に住んでいた市民に、その年度の財源をどのくらい還元できたかを示す指標で、この比率と100%との差は、インフラ整備などにより将来の世代のために使われた財源の割合を示す指標

84.4%

85.8%

1.4ポイント増

要点解説

「受益者負担比率」が0.3ポイント低下しています。

これは、使用料および手数料をはじめとする経常収益(E)が減少したことが主な要因です。

また、「住民還元比率」は、1.4ポイント上昇しています。

これは、将来の世代も使う固定資産を形成するために要した費用が、前年度よりも減少したことが主な要因です。

3 資金収支計算書

平成30年度の現金の出入りを整理したものです。

資金収支計算書

区分

説明

平成29年度

平成30年度

増減

前年度末残高(J) 年度当初の現金の残高

75.79億円

68.92億円

6.87億円減

本年度変動額(K) 年度中の現金の変動額

6.87億円減

11.37億円減

4.50億円減

本年度末残高(J+K) 年度末の現金の残高

68.92億円

57.55億円

11.37億円減

利払後基礎的財政収支 借金の借り入れや元金の返済を除く収支で、その時点で必要な経費を税収などでどれだけまかなえているのかを示す指標

12.09億円

0.73億円減

12.82億円減

市債償還可能年数 利払後基礎的財政収支が一定だと仮定した場合に、市債の完済にあと何年かかるかを示す指標

41.7年

-(※)

-

※ 利払後基礎的財政収支がマイナスになったことに伴い、市債償還可能年数もマイナスになったため「-」で表示している。

要点解説

平成30年度の「利払後基礎的財政収支」は赤字になり、前年度に比べ12億8,200万円の減少となりました。

これは、税収などの収入は増えたものの、下水道使用料をはじめとする使用料及び手数料収入が減ったことなどにより、全体として行政サービスを行うための継続的な収入が減少したことが主な要因です。

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