発掘調査の流れ
ページID:1010365 更新日 令和4年6月6日
埋蔵文化財は、発掘せずに現地で現状のまま保存と保護を行うのが基本です。しかし、土木・建築工事などで埋蔵文化財が破壊される場合は、発掘調査を行います。
1. 表土の掘削
重機を用いて表土を掘削します。重機による掘削は遺構面(生活の痕跡が確認できる面)の上まで掘り下げ、土を取り除きます。

遺跡の内容によっては、表土を除去する前に現状(地形)を記録します。
重機が入れない所は、人力で遺構面までの土を取り除くこともあります。
2. 遺構検出
遺構を見つけるために精査します。人力で遺構面を丁寧に削り、土の質や色の違いを探します。
3. 遺構の掘削
検出した遺構を、土の質や色の違いに気をつけながら、移植ごてやへらなどを用いて掘り下げていきます。

遺構がどのように埋まったのかを記録するために、土層観察用のあぜを残しながら掘ります。
遺構の中から出てきた土器などの遺物は、出土状況を確認しながら丁寧に掘り出します。
4. 記録作成
調査の進み具合にあわせて、調査区全体の遺構を、写真や図面で記録していきます。遺物の出土状況や遺構の堆積状況も記録します。
調査区の中に計測の基準となる線(水糸)を張ります。

遺構が基準となる線から何センチメートルの位置にあるか細かく測り、図面に記録していきます。

作図が終わったら、遺構や出土遺物の高さを測ります。
写真は遺構ごとに撮影することもありますが、調査区全体を撮影する場合は、気球にカメラをつけて真上から撮影することもあります。
遺物はどの遺構から出土したのかを記録し、全て資料館に持ち帰り、保管します。

5. 説明会
学習の一環として児童などが現地見学に来る場合は、職員が説明を行います。

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