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2月15日更新 重要無形民俗文化財 春日の婿押し
1 子どもの樽(たる)とり春日地区子ども会に加入している小学生男子などが締め込み姿になり、宿に置かれた樽を奪おうと三期組合の青年に飛び掛かる。この樽は、後の「樽せり」で神酒樽として使用するため、青年は奪われまいと必死に守り抜く。
2 左義長(さぎちょう)点火子どもの樽取りが行われているころ、神社鳥居前に積み上げられた、高さ約3メートルほどにもなる左義長に点火される。
3 宿の行事春日地区公民館内で、厳粛なしきたりに沿って、(1)開会の辞(2)三期組合代表挨拶(3)氏子総代挨拶(4)自治会長祝辞(5)花婿挨拶(6)花嫁熨斗(のし)出し(7)前酒(8)婿と婿抱きの盃(9)閉会の辞−と粛々と進められる。 なお、(8)の「婿と婿抱きの盃」の際にあげられる御謡の3番が始まると、樽を持つ青年団長と副団長が「ヨーシ」の掛け声とともに宿を飛び出し、神社拝殿で待つ宮司に樽を渡す。受け取った宮司は、その樽を神前に供える。
4 若水祭氏子総代、自治会長および役員が拝殿へ向かい、宮司のもと神前行事を執り行う。 その後、神前の神酒樽と若水の入った桶(おけ)が鳥居前に運ばれ、宮司がまず若水桶を副団長に渡し、それを副団長が若水置台の青年に渡す。次いで、神酒樽が団長に渡されると、団長は中の神酒を一気に飲み干す。
5 樽せり団長が神酒を飲み干し、樽を片手に振り回しながら、左義長を左へ3周回り終わると同時に、氏子一同が樽に飛びつき、御池に飛び込む。 この場面が婿押し祭りの一番の見所。いてつく寒さの中、群集に見守られ、男衆は樽を奪おうとぶつかり合う。人囲いの上に乗った氏子が次々に樽を踏み割ろうと幾度となく蹴り、ようやく樽が割られると、五穀豊穣(ほうじょう)と開運を招くといわれるその木片を奪い合い、樽せりが終わる。
6 お汐(しお)い取り樽せりが終わると、一同は「ワッショイ、ワッショイ」の掛け声で御汐井川側の九郎天神社まで走り、参拝後に境内に供えた御汐井(砂)を手でつかみ、御池下まで走って戻る。一同がそろうと、境内の御汐井揚石にそれをあげて拝殿に向かう。
7 婿押し(婿揉(も)み)婿揉みには「拝殿揉み」と「空揉み」がある。 いずれも花婿とその付き添いである婿抱きを囲み、「ワッショイ、ワッショイ」の掛け声とともに回りながら揉み(押し)合う。 拝殿揉みでは、音頭取りに合わせて祝い歌の1〜3番までが歌われる。この際、幼児たちが父親や知り合いの肩に乗せられる。 拝殿揉みが終わると、一同は境内下の段へ向かう。そこで祝い歌の2番を歌い、再び婿揉みを行う(空揉み)。そのまま鳥居をくぐり、火の見櫓(やぐら)跡の下まで揉みながら移動する(このとき、花婿と婿抱きは御池の外を回る)。
8 若水祝い一同は火の見櫓跡の下に集まり、御池を回る花婿と婿抱きを待つ。ここで花婿と婿抱きを輪の中に入れ、祝い歌の3番を歌い、「ワッショイ、ワッショイ」と揉み合いながら、若水置台の下へ移動する。 一同は花婿と婿抱きを囲み、ほおかむりにしていた手拭(てぬぐい)を手にして、花婿の頭の上に投げかける。全員で祝い歌の1番を歌い終わると、三方から桶に入った若水が花婿に向けて打ち掛けられる。
9 千秋楽若水祝いが終わると、一同は手拭を振り回しながら、左義長の火の回りを駆け巡り、年長代表の音頭で3回の手打ちをして一連の行事を終える。
●祭りを執り行う「三期組合」祭りの実施主体は、春日神社の16歳から45歳までの氏子で組織される「三期組合」と呼ばれる独特の年齢階梯(かいてい)組織。「三期」という名称の由来には諸説あり、確かなものはありませんが、春日地区の男性は古くからこの三期組合に必ず入るしきたりがあり、集落の維持と発展の役割を担ってきました。 この組織が崩壊せずに存続することができた大きな理由が、地区の最大行事である「婿押し」の重要な担い手であったということです。 婿押し祭りについて詳しく記してある国選択無形民俗文化財調査報告書(平成6年春日市教育委員会発行)を、情報公開コーナー(春日市役所2階)に置いています。 次のニュースを見る >> |
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