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11月15日更新
「何もしなければ活路が開けない」 全国障害者スポーツ大会 水泳25メートルの部で2種目の金メダル獲得
石川 正人(いしかわ まさと)さん
10月11日から13日に大分県で開催された「第8回全国障害者スポーツ大会」の水泳25メートルの部で、石川正人さんが自由形と平泳ぎの2種目優勝という快挙を成し遂げました。平泳ぎについては、大会新記録(27秒49)での優勝です。
以前は陸上自衛隊員であった石川さん。5年前、公務中に事故に遭い、下半身不随となりました。「半身が動かなくても、何かができるはず。何もしなければ活路が開けない」。そういった思いで、3年前からリハビリの一環として水泳を始めました。
始めのうちは浮こうとしても足がどうしても底についてしまい、立とうとしてもほかの人が作る波に体がすくわれ、何もできなかったとのこと。しかし3カ月ほどすると、少し体を浮かすことができるようになり、その状態で腕だけで水をかくと5メートルほど泳ぐことができたそうです。そして、訓練に訓練を重ね、みるみる泳ぎが上達した石川さん。今年5月に行われた県大会での成績を買われ、今回の大会出場という運びになりました。
石川さんの上達ぶりには、一人の友人の存在があります。昨年、全国障害者スポーツ大会に出場し、自由形と背泳ぎで優勝した市内居住の藤崎 誠(ふじさき まこと)さん。市が行っている障害者水泳教室で出会い、偶然にも自宅が近いということもあり、すっかり意気投合したそうです。藤崎さんに泳ぎのコツを教えてもらったり、楽しく語ったりすることで、努力を重ね続けることができたという石川さん。「身体障害者である以上、どうしてもキズを見せ合うことになってしまいますが、裸の付き合いをすることで、よりお互いのことが理解できると思っています。私たちのような境遇にあるほかの人たちにも、ぜひ水泳を始めてみてもらいたいです」と自らの思いを話してくれました。
現在は、市内の会社に勤めている石川さん。就業後や休日などは、時間が空けば、とにかく水泳の練習をしているそうです。来年は、同一人物が連続で出場することはできないという方針があるため出場できませんが、「次の大会に出るときは、自分の大会新記録を自分で塗り替えたい」と、再来年の大会に向けての意気込みは十分のようです。
「あきらめなかったら何でもできる。私がきっかけで勇気を持ってもらえる人が増えれば」。石川さんの瞳は25メートルよりずっと先を見つめていました。


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